自撮りで行く、ヨコハマ自転車さんぽ

せっかくの楽しいサイクリングなら、その様子を写真に収めたいと願うのはごく当然のことでしょう。しかし、良い写真って意外と撮れていないことが多いですよね。とくにひとりだと、どうしても自転車を被写体にした同じような構図の写真ばかりになってしまいがち。

そこでマスターしたいのが上手な「自撮り」のやり方。1点でも自分の写った写真が混じっていると、あとで見返したときの臨場感が一気に高まるのでおすすめです。いまはスマートフォンのカメラが進化したおかげで、自撮りは最小限の機材でイージーにできるようになりました。相応しいロケーションさえ見つければ、あとはセルフタイマーをかけるだけです。

というわけで今回は、自撮りをまじえつつの横浜ライド。インスタ映えしそうな場所をCYLVA F6Fとともに巡ってきました。

まずは横浜ベイクォーター近くの高架下で1枚。自転車移動で自撮りするとなると、脚の短いコンパクトな三脚を用いることが多いと思います。サイクルジャージのバックポケットにも入りますから。ただ、その手の三脚は地面に置いて使うと思いっきりローアングルになってしまうのが難点であります。

そんなときに便利なシチュエーションが、こうした高架橋の下なんですね。幾何学的に組み立てられた鉄骨がオブジェとなって、写真のインパクトを高めてくれます。この写真では、鉄骨の形状が際立つようモノクロに加工しました。

お次はみなとみらい大橋を渡って臨港パークへ。ここは自転車乗り入れ禁止の公園ですが押し歩きはOKなので、ベイブリッジを正面に望むじつに映える写真を撮ることができます。

写真では海への転落を防止するための柵が一切ないように見えますが、これは向こう側が下り階段になっているためです。もちろん階段を降りた先には、しっかりと柵がありますよ。海を広く美しく見せるための公園の設計が素晴らしいです。

この臨港パークでも自撮りを敢行。右側の「ヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテル」のように場所を示すシンボリックな建物を入れて撮影するのは、自撮りに関わらず旅写真のセオリーですね。あと、あまり顔を衆目にさらしたくない人は逆光で撮るのがおすすめです。

こちらは国際橋の下にあるトンネル。こういった絵の描かれた壁は、自転車を撮影するにはうってつけの場所です。スタンドのない自転車でも立てかけられますしね。

少し場所は戻りますが、こちらも壁の前で撮った1枚。みなとみらい21地区をウロウロしていたら「横浜アンパンマンこどもミュージアム」の移転工事現場に遭遇したのですが、その仮囲いにアンパンマンとドキンちゃんが描かれていたのを見て「これは使える」と。

こちらはインスタスポットとしてはもうメジャーな場所ですね。「象の鼻パーク」にある遊歩道の下です(こちらも押し歩きで)。パルテノン神殿よろしくコンクリの柱が一定間隔で並んでいるので、奥行き感を強調した写真が撮れます。

みなとみらいから少し走り、野毛は都橋商店街でさりげなく自撮り。ご覧の通り、1階と2階が飲み屋とスナックで埋め尽くされた昭和感漂うビルです。いま風に言えば「エモい」ってやつなんでしょうかね。

どうやって撮ったかというと、交通標識の柱にゴリラポッドを巻き付けてセルフタイマーという荒技。人がいたらとても恥ずかしくてできないですが、幸いここは飲み屋街なので昼間はほぼ人気なし。4度ほどチャレンジして何とか撮ることができました。

野毛に来たのにはじつは理由がありまして、ここに私が大変気に入っているラーメン屋さんがあるのですよ。「らぁ麺’s Kichen かわべ」はいわゆる家系ラーメンを出すお店なのですが、定食も充実していて店員さんの対応もとても温かくて素晴らしいのです。

もとは喫茶店だったのですが、ラーメン職人として修業を積んだ2代目がラーメン店として開業し、いまに至っているようです。そのため、喫茶店時代から看板メニューだったという生姜焼き定食も非常に美味(かつボリューミー)ですよ。

せっかくならここも写真映えしそうな一品を……とメニューを見ると、普段は1,200円の「スペシャル全のせらぁ麺」がキャンペーン中で980円とのこと。ついでに麺大盛りも無料ということだったので迷わず注文し、待つこと数分……いや~やってしまいました。

そびえ立つ厚切りチャーシューの頂!

このチャーシューだけでご飯何杯食べられるんだっていうぐらいの、超ボリュームのラーメンが運ばれてくるではありませんか。周囲の好奇のまなざしを一身に浴びながら箸をつけると、その味は非常に繊細かつ美味で、思わず顔がほころんでしまうほど。チャーシューは柔らかく、野菜はシャキシャキ、メンマもそのままお酒のつまみになりそうな太めのものが使用されています。スープはまったく臭みがなく、丁寧に作られているのが良く分かる仕上がり。

もちろん完食しましたが、私は同世代の男性と比べて2倍ほど胃袋の容量が大きい大食漢ですので、ノーマルの方は大盛りはやめた方がよろしいかと思います(笑)

いかがだったでしょうか。「自撮り」、「インスタ映え」を意識しながらポタリングすると、走りなれた場所でも新たな発見があります。ぜひ一度お試しあれ。

●今回使用した自転車:CYLVA F6F(税別44,800円)

リンク: シルヴァ | ブリヂストン グリーンレーベル | 通学・通勤向け自転車 | ブリヂストンサイクル株式会社

車両提供:ブリヂストンサイクル

写真と文:佐藤旅宇(さとう・りょう)
自転車専門誌の編集部勤務を経て2010年にフリーライターとして独立。最近はロードバイクにとくに熱中しており、仲間らとエンデューロレースやヒルクライムレースにも積極的に参戦している。2018年10月より、自身が編集長を務めるWEBメディア『GoGo-GaGa!』をオープン。自転車を含むパーソナルな乗り物の魅力を広く発信している。

『GoGo-GaGa!』 www.gogo-gaga.com

CYLVA F6F・CYLVA F8F リコールについて

残念なことに、CYLVA F6FとF8Fのリコールが発表されています。ユーザーの方は使用を中止し、必ずブリヂストンサイクルのWebサイトを確認してください。フレームが破損し事故に至る可能性があります。

ブリヂストンサイクル株式会社が製造いたしました折りたたみ自転車「シルヴァF6F・F8F」(以下、対象製品)について、フレーム折りたたみ部の溶接部の破損が原因で走行時にバランスを崩し転倒する事故等が発生しています。お客様の安全のため、2022年10月31日より対象製品全数の製品回収(返金)を実施いたします。

情報源: 折りたたみ自転車「シルヴァF6F・F8F」製品回収(返金)のお知らせ|重要なお知らせ 2022|ブリヂストンサイクル株式会社

[2022年11月5日 追記]

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社