サイクリングや自転車通勤の途中で、タイヤがパンクしてしまったら困りますよね。そんなときに活躍するのが、携帯ポンプです。とくにクロスバイクのようなスポーツ自転車の場合は、予備のチューブやタイヤレバーをサドルバッグに入れて携行し、携帯ポンプをフレームのボトルケージ台座に取り付けておけばいざというとき安心です。でも、携帯ポンプって、空気を入れるのにどれくらいポンピングをする必要があるのでしょうか。
そこで今回は、ブリヂストンサイクルの純正オプションとして用意されている、ふたつの携帯ポンプで実際に空気を入れてみることにしました。
まずは実験台となるクロスバイクとして、CYLVA F24を用意しました。
タイヤの側面に指定空気圧が書かれています。CYLVA F24に標準装備されている700×32Cサイズのタイヤは「350 – 590 kPa(50 – 85 psi / 3.5 – 5.9 bar)」と書かれています。今回は単位としてpsiを使用し、まずは最低限の50psi、そして指定空気圧の真ん中あたりとなる70psiを目安にしました。
用意した携帯ポンプは2種類。
「フレームポンプ(ゲージ付き)」と、「マイクロポンプ」です。
「フレームポンプ(ゲージ付き)」は、伸縮可能なホースが付いており、空気を入れやすいハンドルや、姿勢を安定させる脚も備わるなど使いやすさが魅力のポンプ。一方「マイクロポンプ」は、その名のとおりコンパクトなサイズにこだわってポンプです。
では、実際に空気を入れてみましょう。なお、タイヤのサイズによって必要とされる空気の量が違いますので、あしからず。今回は「CYLVA F24に標準装備されている700×32Cサイズのタイヤに空気入れてみてどうだったか」ということになります。
●フレームポンプ(ゲージ付き)の場合
まずは、フレームポンプ(ゲージ付き)の登場です。本体からホースが出ており、しかもこのホースは伸ばすことができます。ハンドルや脚もあるのが特徴。カタログには『高圧150psi(約10気圧)まで充填可能」と記されています。
空気を抜いてタイヤがペタンコになたところで、充填開始です。ひたすらポンピング。そして、100回目と200回目に空気圧を測定してみることにしました。その結果は、下記のとおりです。
- 100回 36.0psi
- 200回 70.6psi
200回ポンピングしたところで、目標だった70psiをクリアしました。ポンピングがしやすい形状なので、3桁という回数から受けるイメージほどの辛さはありませんでした。本体に空気圧ゲージが付いますし、これは優秀。
フレームポンプ(ゲージ付き) は、3,580円(税別)です。
リンク: フレームポンプ(ゲージ付き) | ポンプ | オプションパーツ | ブリヂストンサイクル株式会社
●マイクロポンプ
せっかく入れた空気を全部抜いて、ふたたびペタンコになったCYLVA F24のタイヤに「マイクロポンプ」をセットしたところです。こちらのポンプは全長129mmとたいへんコンパクトで、カタログには『充填可能圧力:5.5気圧』と書かれています。換算すると約80psi入るということになります。
小さなポンプに力をかけていくので、バルブを傷めないように注意します。そしてあとはひたすらポンピングするのみです。そして、400回ポンピングした結果が、こちらです。
400回で、53.4psi。途中経過は下記のようになっています。
- 200回 24.6psi
- 300回 39.6psi
- 400回 53.4psi
400回から先は、さすがにポンピングするのに力が必要で、それまでも力を使っているのでなおさら。ポンプの性能としては確かにまだ充填できそうでしたが、あまり頑張りすぎると、今度はバルブの頭を傷めてしまいそうです。CYLVA F24の指定空気圧下限はクリアしているので、BRI-CHAN編集部としては、ここまででOKということにしました。
この「マイクロポンプ」、CYLVA F24のようなクロスバイクにおいては、出先でパンクした際の応急処置用としては、十分機能することは間違いありません。より高圧を必要とするロードバイクの場合は、先にテストした「フレームポンプ(ゲージ付き)」がオススメです。
マイクロポンプは、3,980円(税別)です。
リンク: マイクロポンプ | ポンプ | オプションパーツ | ブリヂストンサイクル株式会社
●フロアポンプでも入れてみた
参考までに、160psi(11気圧)対応の一般的なフロアポンプでも試してみました。
当然ながら、とても楽に空気が入っていきます。このポンプは上部に見やすいメーターが付いているので、そちらで空気圧を確認します。
25回のポンピングで約70psiが入り、もう5回ポンピングして80回としたところで、80psiに届きました。やはり、フロアポンプは必需品です。
最後に繰り返しになりますが、タイヤのサイズによって必要とされる空気の量が違いますので、ご注意ください。「どんなタイヤサイズでも○回ポンピングすれば●psi入る」というわけではありませんので、あしからず。
text_Gen SUGAI(CyclingEX) photo_Gen SUGAI、ブリヂストンサイクル
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社