ブリヂストンサイクルのスポーツサイクルブランド「ANCHOR(アンカー)」から、2020年モデルが発表されました。新しい製品ラインや注目モデル、そして東京五輪に向けた取り組みなどを、販売店の目線を加えつつ紹介します。
トラックレーサーの開発に邁進するブリヂストンサイクル
2020年夏の東京五輪、その自転車競技の中でも「トラック」と呼ばれる競技場で行われる種目では、ブリヂストンサイクルが作る独自フレームが日本自転車競技連盟に採用されました。つまり、日本代表選手はブリヂストンサイクルの自転車で戦います。
フレームは短距離用と中距離用があり、短距離用は昨年から実戦投入され、選手とともに目覚ましい活躍をしています。東京五輪での活躍にも期待したいですね。
製品ラインナップは「レーシングライン」と「アクティブライン」に
さて、2020年モデルのANCHORは、「レーシングライン」と「アクティブライン」というふたつの製品群を持っています。これは、従来はANCHORとしてひとくくりだった製品ラインナップを、ライフスタイルに合わせてわかりやすくまとめたものです。
プロ選手と同じフレームに乗ることができる「レーシングライン」
「レーシングライン」は、その名のとおり競技に打ち込む人のためのラインナップです。「勝利」「情熱」「ストイック」をテーマに、高みを目指し挑戦し続ける競技者を支えます。
目立つところでは、フレームに大きく「BRIDGESTONE」ロゴが配されるようになりました。
レーシングラインを代表するのは、なんといってもロードバイクのフラッグシップモデル「RS9s」。自転車の推進力を最大化する最新解析技術「PROFORMAT(プロフォーマット)」を用いて開発された「RS9」をベースとして、「TEAM BRIDGESTONE Cycling」からのフィードバックをもとに更なるアップデートを加えたロードバイクです。
注目モデルは、2019年モデルでシーズン途中に追加発売され、2020年モデルから正式ラインナップに加わった「RS9s」、そしてスルーアクスルとフラットマウントを採用したシクロクロスレーサー「CX6D」でしょう。
「TEAM BRIDGESTONE Cycling」の活躍を支える高い性能を、さらなる高みを目指すホビーレーサーも享受できます。
ホビーサイクリストに寄り添う「アクティブライン」
そしてもうひとつの柱が「アクティブライン」です。こちらは、「上質」「爽快」「期待感」の3つをテーマに、フィールドなどを含むライフスタイル全体を提案していくとのこと。
もっと長い距離を、気持ちよく走り、達成感を味わいたい——そんな願いを叶えてくれる製品群です。ネオコットクロモリフレームのロードバイクや、トレイルライドが楽しめるMTBもアクティブラインに含まれています。
注目すべきは、ANCHORとしては初めてのディスクブレーキ搭載ロードバイク「RL6D」が登場したことでしょう。
日本ブランド専門店「山内輪店」が見たANCHOR 2020年モデルのポイント
さて、そんなANCHORの2020年モデルを、販売店はどのように見ているのでしょうか。日本のメーカー・ブランドを専門に扱うという特色あるスポーツサイクルショップ「山内輪店」(横浜市)の山内剛店長にお話を伺いました。
ANCHORを選ぶメリット
「自社で研究開発からレーシングチーム運営しレースの最前線からフィードバックを受けて製品を作れる国内唯一といっても言いブランドだと思います。
新たにオールロード系のモデルも追加されたことで、競技者に限らずユーザーの使用用途に合わせた幅広いラインナップになったことも魅力だと思います。もちろん大半のモデルでカラーオーダーに対応している点も、他社にない魅力です」
オススメ車種(1)RS9s
「旧モデルからさらに洗練されて、より走るフレームになったようです。ブリヂストンチームの選手が第一線のレースで使用するのと同じフレームが市販されます。シンプルに速いロードバイクを組むなら、候補に入れていただきたいモデルです」
オススメ車種(2)RL6D
「現行のRL6のディスクブレーキ版というよりも、より多用途な遊び方ができるモデルです。最大32C(ティアグラ仕様完成車では標準装備)のタイヤ幅とダウンチューブ下のボトル台座など、ただ制動力が上がったロードバイクではなく、ロングライドをストレスなく自由なスタイルで楽しむ方にピッタリな、オールロードモデルです」
オススメ車種(3)RNC7
「2020年モデルではカラーリングのみの変更ですが、25年間大きなモデルチェンジをせず販売され続ける名車です。最新版は電動コンポーネントの内装への対応や、最大28Cサイズまで使用できる仕様となっています。クロモリフレームの独特なしなやかさを最大限感じ取ることができる乗り味と、独特の曲線で描かれる細身なシルエットは、オーナーの所有欲を満たし続ける魅力にあふれています」
おわりに
「来年の東京五輪以降、現在進行しているトラックバイクの開発で得られたノウハウを生かした新製品も準備中とのことでしたので、期待したいと思います」
(写真とコメント:山内輪店・山内剛)
リンク: 山内輪店
いかがでしたでしょうか。ANCHOR 2020年モデルについての情報は、すでに公式Webサイトに掲載されています。そのWebサイトも大幅にリニューアルされました。ANCHORの熱気を、ぜひ感じ取ってください。
TEXT_Gen SUGAI(CyclingEX)
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社
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