シティサイクルや電動アシスト自転車で豊富なラインナップを誇る、ブリヂストンサイクル。一方で、レースや本格的なスポーツライドを目的としたレーシングブランドとして「ANCHOR(アンカー)」があるのはご存知のとおり。では、両者の間を取り持つ自転車はなんでしょう。
今であれば「GREENLABEL」、中でもCYLVA(シルヴァ)やCHeRO(クエロ)あたりがそのポジションを担っていると言えるでしょう。
そして、GREENLABELが登場する以前、今から16年ほど前にその役割を果たしていたのが、今回紹介する「SLUGGER(スラッガー)」と「CROSSFIRE(クロスファイヤー)」でした。
SLUGGERは、街乗りをターゲットとしたスポーツ自転車としては、本格的で高級なラインナップであったと思います。イメージリーダーは上の画像のロードバイク「SR1200」。アルミフレームにシマノ・ティアグラのトリプル仕様を搭載し、タイヤは700×23C。価格は128,000円(税別)でした。
MTBも充実。
クロスカントリーテイストの街乗りMTBで、ディスクブレーキを搭載したハードテールの「SX1200」は、当時138,000円(税別)。
Vブレーキを搭載した10万円以下のモデルもありました。
そしてなんと……
ダウンヒルバイクやフリーライドバイクにテイストをもったモデルもありました。まぁ、あくまでもそういう「テイスト」であって、街で楽しむ自転車という位置付けです。まだ、街乗りダウンヒルバイクの人がいた時代だったでしょうか。
もちろんコンフォートバイク、つまりクロスバイクもありました。アジャスタブルステムやシートポストサスペンション、フロントサスペンション等は今ではあまり見かけませんが、この頃のクロスバイクでは標準的な装備です。
カタログにはアンカーのチームも登場していました。
一方で当時のCROSSFIREは、SLUGGERよりももっとカジュアルな位置付けであったと思います。
フルサスペンションのコンフォートMTBは、当時の入門スポーツ車では欠かせない商品でした。「NCM4000」は、当時44,800円(税別)。
その他には、ロードバイクやリジッドの街乗りMTB、クロスバイク等が販売されていました。CROSSFIREというシリーズブランド名は、X-FIREといった表記になったりしつつ、ジュニア向けスポーツ車(クロスファイヤージュニア)や街乗りスポーツ車の名称として生き続けることになります。
ちなみに、CROSSFIREのカタログにもアンカーが登場していました。
自転車通勤という言葉が広まり始め、今に続くスポーツ自転車ブームが始まりつつあった2001年ごろ。間違いなく「ブリヂストンのスポーツ車」を支えていた、SLUGGERとCROSSFIRE。まぁ、SLUGGERなどは当時でもスタイリッシュとは言えなかったわけですが、それでも「走り」に対するブリヂストンの情熱を街乗りにも……というメッセージは、今見てもわかりやすいと思います。
ところで、実はまだあまり知られていない……と言ってはなんですが、現在「CROSSFIRE(クロスファイヤー)」という、そのものズバリの名称を与えられた街乗りMTBが、ブリヂストンサイクルから発売されています。
情報源: クロスファイヤー(フレーム 340mm) | crossfire | 製品情報 | ブリヂストンサイクル株式会社
情報源: クロスファイヤー(フレーム 420mm) | crossfire | 製品情報 | ブリヂストンサイクル株式会社
情報源: クロスファイヤー(フレーム 480mm) | crossfire | 製品情報 | ブリヂストンサイクル株式会社
26インチでVブレーキのコンフォートMTBって、今となっては貴重な存在かもしれません。フレームに堂々と入ったBRIDGESTONEのロゴが、かっこいいです。
text_Gen SUGAI(CyclingEX) カタログ画像提供_ブリヂストンサイクル
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社
是非とも我が愛車、RADAC も特集して下さーい!!