ブリヂストンサイクルの歴史を作ってきた名車にスポットライトを当てる「名車紹介」シリーズ。その第4回は、40代以上の男性であれば誰もが憧れたことがあるであろう、ジュニアスポーツ車の「ヤングウェイ」です。
ブリヂストンから、派手なライトやトップチューブに設けられたシフトレバーを備えたジュニアスポーツ車の初代である「ヤングウェイ」が登場したのは、1971年のこと。でも実は、このときはまだおとなしいルックスだったんです(参考リンク)。
しかし直後にスーパーカーブームが発生し、ジュニアスポーツ車はその影響を大きく受けることになります。
今回紹介するのは、1979年モデルの一部です。
車名には、モンテカルロの名が冠されていました。変速はリア5段で、当時の価格は56,800円。
そしてもうひとつ。
こちらはフロント2段リア5段の10段変速で、当時の価格は50,800円。「モンテカルロ5 ステンレス26」のほうが、ステンレス製のパーツやたくさんのリフレクター等を搭載しているので、変速段数は少なくても価格は高く設定されていました。
さて、上の「モンテカルロ5 ステンレス26」のほうにはブルー/レッド/ブラックのカラーが、そして下の「ヤングウェイ モンテカルロ FF10」にはグリーン/レッドのストライプが配されているのがわかります。それぞれ「ポルシェタイプ」「ランチアタイプ」を名乗っていたのを覚えている方も多いことでしょう。早い話が、マルティーニカラーのポルシェ(参考リンク)と、アリタリアカラーのランチア(参考リンク)をイメージしています。
シリーズに共通して、上位モデルでは豪華なメカを搭載。各メーカーとも競い合っていた部分です。上段で大きく紹介されているのは、手元のスイッチでダイナモオンとライトのオープンが可能な「リトライト」。手元のレバーでダイナモのオン/オフが可能にする仕組みは、現代でもシティサイクル等に搭載されています。
このシフトレバーの位置が、懐かしいですよね。レバーがカチッカチッと動いてギアがしっかり決まるという今では当たり前の機能も、当時は画期的なメカでした。
さて、35年以上の年月が過ぎた2016年のジュニア向け自転車とは、どんな感じでしょうか。
「BWX」は、BMXやMTBのイメージを取り込んだ、ジュニア向けのスポーツ自転車です。
リンク: BWX ラインナップ
一方「シュライン」は、クロスバイクのテイストを持つ、ちょっと大人っぽい雰囲気が特徴となっています。
情報源: シュライン ラインナップ
ヤングウェイ モンテカルロシリーズが20kg弱の重量級だったのに対して、BXWやシュラインは13〜15kg程度と軽量です。今の少年たちは、こんな自転車で街を駆け抜けるわけですね。
TEXT by Gen SUGAI(CyclingEX)
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社