ブリヂストンのロードバイク入門機、CYLVA D18とBRIDGESTONE ANCHOR RL3 DROP EXはどう違う!?

ブリヂストンサイクルから発売されている、2種類のロードバイク、BRIDGESTONE GREEN LABELの「CYLVA D18」と、BRIDGESTONE ANCHOR「RL3 DROP EX」。どちらもエントリークラスに位置し、価格やスペックを見ると似たところが多いように思えます。

実際のところ、CYLVA D18とRL3 DROP EXは、どんな違いがあるのでしょうか。両者を比較してみました。

CYLVA D18

こちらの赤いバイクが、CYLVA D18。価格は100,800円(税別)です。重量は11.2kg(490mmサイズ、標準装備品のライト、ベル、リフレクター220gを含む)。

BRIDGESTONE ANCHOR RL3 DROP EX

そしてこちらの黒いバイクが、RL3 DROP EXです。価格は105,000円(税別)。重量は10.0kg(490mmサイズ、ペダル含む)です。

価格も極めて近いこの2台、フレーム素材はどちらもアルミです。また、比較的上体が起きた、リラックスした乗車姿勢をとることができる点も、共通しています。

 

ロードバイクらしく、ドロップハンドルを装備しています。シフトレバーは、どちらもシマノの「SORA(ソラ)」というグレードです。そしてハンドルのフラットな部分には補助ブレーキレバーが備わっているのも同じ。

※実際の製品では、RL3 DROP EXにもベル、ヘッドライト、リフレクターが付属します。

次にタイヤとホイールをチェックしてみました。

 

ホイールのリムやハブは同じグレードのものでしたが、細かく見るとスポーク本数が違いました。CYLVA D18はスポークが前後輪ともに32本、RL3 DROP EXは28本です。スポークの本数が多いほうが、より耐久性を重視していると言えるでしょう。

そしてタイヤですが、どちらも同じくブリヂストンの「ディスタンザ」が装着されていますが、そのサイズは、CYLVA D18では700×28C、RL3 DROP EXでは700×25Cとなっています。RL3 DROP EXのほうが、少しタイヤが細いのです。

 

続いてブレーキに着目。どちらのバイクもシマノ製のブレーキキャリパーですが、CYLVA D18では「BR-R451」、RL3 DROP EXは「BR-R3000」が使われています。CYLVA D18に付いているBR-R451のほうが、太いタイヤに対応し、かつ、フェンダー(泥除け)も装着可能なように、ブレーキキャリパーのアーチが大きくとられています。これはCYLVA D18の大きな特徴のひとつです。

 

続いてフロントフォークです。CYLVA D18は軽さと丈夫さを兼ね備えたアルミ製のフロントフォークです。対してRL3 DROP EXは軽量で振動吸収性にも優れたカーボンフォークを採用しています。

 

フロントフォークの先のほうにも注目。CYLVA D18のフロントフォークには、フェンダーのステーを固定するためのネジ穴が設けられています。RL3 DROP EXのフロントフォークには、このようなネジ穴がありません。

続いてクランクセット(クランクとチェーンリング)です。CYLVA D18はシマノ・ソラのクランクセットで、チェーンリングにはカバーが付いています。一方RL3 DROP EXはスギノ製クランクセットで、チェーンリングのカバーはありません。チェーンリングの歯数はどちらもビギナーに扱いやすい「50/34T」です。

ちなみに、ペダルはどちらもフラットペダルが標準装備となっています。

ディレイラー(変速機)は、どちらもフロント2段、リア9段の「シマノ・ソラ」です。

しかし、リアのギア(スプロケット)の歯数が異なります。

 

CYLVA D18は、リアのいちばん大きなギアが「32T」です。そしてRL3 DROP EXでは「25T」。リアのギア歯数は数字が大きいほど「軽いギア」です。CYLVA D18とRL3 DROP EXのいちばん軽いギアを比較すると、CYLVA D18のほうがより軽く、上り坂もこなしやすいものとなっています。

ちなみに、この写真からわかるもうひとつのポイントは、CYLVA D18のフレームには、リアフェンダーやリアキャリアを取り付けるためのネジ穴が設けてあることです。

 

サドルもチェック。CYLVA D18は中央の溝がないタイプ、RL3 DROP EXは中央に溝があるタイプですが、どちらもペダリングしやすく、かつビギナーでもお尻が痛くならないように配慮した設計となっています。

総合的に見ると、CYLVA D18はドロップハンドルのロードバイクではありますが、クロスバイクのように気軽に使うことができ、オプションのフェンダーやキャリアを取り付けるなどして、通勤・通学用やツーリングバイクなどにアレンジすることができる、優れた実用性と拡張性をもっているのが特徴です。

一方のRL3 DROP EXは、ロングライドやサイクリングイベントにチャレンジしたい人にとってぴったりな本格的なスポーツ性能を、手軽かつリーズナブルに体験できるように考えられたロードバイクです。CYLVA D18ほどの実用性や拡張性は備えていませんが、そのぶん重量は軽く、スポーツ走行に適した構成になっているのです。

もしこの2台で、もしくは他のメーカー・ブランドのロードバイクと「どれにしようか」と悩むようなことがあれば、「自分がロードバイクでやりたいことは何か」をイメージすると良いでしょう。ショップで相談するにしても、やりたいことがイメージできているほうが話しやすくなります。

以上、BRIDGESTONE GREEN LABELの「CYLVA D18」と、BRIDGESTONE ANCHOR「RL3 DROP EX」の比較でした。

●「BRIDGESTONE GREEN LABEL」Webサイト
http://bscycle.co.jp/items/commuting/greenlabel/

●「BRIDGESTONE ANCHOR」Webサイト
http://anchor-bikes.com

text&photo_Gen SUGAI(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社