クロスバイクの盗難対策!カギの種類と使い分けを知ろう!

皆さんにとって、大切な自転車。しかし残念なことに、東京都内だけでも1年間に35,000台以上の自転車が盗まれています(リンク)。そこで今回は、自転車盗難対策の基本である「ロック(カギ)」に着目してみましょう。

ひと口に自転車用ロックと言ってもいろいろな種類がある

クロスバイクやシティサイクルのように日常的に使われる自転車は、屋外で保管されていることが多いでしょう。また、勤務先や学校、ショッピングなど、出かけた先では自転車を駐輪する必要があります。

そこで重要な役割を担うのが「ロック」です。一般的には「自転車にカギをかける」と言いますが、鍵をかけたり解除したりするのが「鍵」、つまり「キー」です。そして自転車が盗まれないように固定するのが「錠」、つまり「ロック」です。

さて、ひと口に「自転車用ロック」といっても、いろいろな種類があります。シティサイクルですと自転車に馬蹄錠(サークルロック)が備わっていますが、クロスバイクですとワイヤーロックが付属していることが主流。そして、それ以外にも目的に合わせて複数のロックを組み合わせるのが効果的です。

それでは、ロックの種類を見ていきましょう。

短めのワイヤーロック

まずは、短めのワイヤーロックから。

こちらで紹介しているのは、kuhaku(クウハク)というブランドの「野ばら」という製品です。クロスバイクにあらかじめ付属しているようなワイヤーロックよりも太さがあります。そしてこのロックは、ダイヤル式となっているので、キー(鍵)を持ち歩く必要がありません。

ちなみにこの「野ばら」には、大きな特徴があります。

左の写真のように伸ばしても、右の写真のように丸めても、しっかり形を保っています。そう、形状記憶機能があるのです。

使わないときは、こんなふうに自転車のフレームに巻きつけておくこともできます。同じことを普通のワイヤーロックでもやろうとしても、上の写真のように形が決まらず、びよーんと伸びてしまいます。

使用するときは、このように駐輪スペースの柵やフェンス、駐輪ラック等と、自転車のフレームを固定しましょう。後ほど詳しく紹介しますが、地面に接続されている構造物をうまく利用しましょう。

●kuhaku 野ばら
太さ:15mm
長さ:60cm
価格:2,000円(税別)
製品情報はこちら(ライトウェイプロダクツジャパン)

長めのワイヤーロック

続いて紹介するのは、こちらのワイヤーロック。ブリヂストンサイクル純正オプションの「ロングワイヤーロック」です。

ワイヤーロックとしては、ごくごくベーシックなもの。こちらはディンプルキーを使用するタイプです。

製品名に「ロング」と入るだけあって、180cmという長さを誇ります。長いワイヤーロックの何がよいかと言いますと、上の写真のように、構造物と自転車のフレーム、そして前輪と後輪を一度にロックすることができる点です。

●ブリヂストンサイクル ロングワイヤーロック
太さ:12mm
長さ:180cm
価格:1,886円(税別)
製品情報はこちら

チェーンロック

続いて紹介するのがこちら。kuhakuの「檸檬 ダブルループ」という製品です。

こちらは一見するとワイヤーロックに思えますが、カバーの中にチェーンが入っている「チェーンロック」です。ディンプルキーを採用しています。

製品名に「ダブルループ」と入っているのは、このように輪っかをふたつ作ることができるようになっているから。

上の写真のように、片方の輪っかでフレームと前輪、もうひとつの輪っかでフレームと後輪をロックするといったような使い方ができます。

●kuhaku 檸檬 ダブルループ
チェーンサイズ:4mm
長さ:140cm
価格:2,400円(税別)
製品情報はこちら(ライトウェイプロダクツジャパン)

補助的なワイヤーロック

続いて紹介するのは、こちらのコンパクトなワイヤーロックです。

ワイヤーの太さは3mmと細いのですが、長さが180cmあります。他のロックと組み合わせて、補助的に使用すると効果的です。

例えばこのように、サドルなどのパーツが盗まれてしまわないようにするには、ぴったりのロックと言えるでしょう。

●ブリヂストンサイクル コンパクトワイヤーロック
価格:1,600円(税別)
太さ:3mm
長さ:180cm
製品情報はこちら

U字ロック

そして今回紹介する最後のロックは「U字ロック」です。

オートバイ(モーターサイクル)の世界ではポピュラーなU字ロック。重たいイメージがあって自転車では敬遠されがちですが、屈強さはやはり魅力。それに、思うほど重たいわけでもありません。

さて、今回紹介する「ULAC(ユーラック)TRON-XD SF1」は、ただのU字ロックではありませんよ。

なんと、指紋認証で解錠できるのです。指紋の登録はセンサー部を指で数回タッチするだけでOK。どこぞのスマートフォンの指紋認証よりも早く登録できて、しっかり認識されます。指紋は最大20個まで登録可能です。もちろん、万が一に備えてキーも付属しています。

フレームとホイールを固定したり、可能であれば構造物と固定したりするなどして使用したいですね。

●ULAC TRON-XD SF1
価格:8,500円(税別)
問い合わせ先:株式会社WBS TEL 03-5829-4770

試しに全部使ってみた

以上、タイプの異なる5種類のロックを紹介しました。試しに全部使ってみますと——。

まさに、がんじがらめ!

さすがにこれはやり過ぎですね。

複数のカギを組み合わせるのが効果的

しかし、タイプの異なる複数のロックを組み合わせることで、盗まれにくくなることは間違いありません。ロックを四つも五つも持ち歩くのは現実的ではありませんが、二つあるだけでも効果的です。

駐輪場でも油断しない!

実際に、よくあるタイプのコイン式時間貸し駐輪場を例に、ロックの使い方をご紹介しましょう。

前輪をラックに入れるとロックがかかるタイプの、どこにでもあるコイン式駐輪場です。よく、これだけの状態で駐輪されている自転車を見かけます。

確かに、ここでロックがかかっています。でも、よく考えてみてください。詳しく理由は書きませんが、これだけではあまりに心もとないことは、皆さんおわかりいただけるかと思います。

そこで、まずはチェーンロック「kuhaku 檸檬 ダブルループ」を使ってみましょう。まずは、先ほどと同じ使い方です。しかし、せっかく駐輪ラックがあるので、それも活用してみましょう。

ダブルループの片方は、前輪と駐輪ラックとを固定します。駐輪ラックは地面に固定されているので、安心です。これが俗にいう「地球ロック」です。

さらに「プラス1」で、ブリヂストンサイクル コンパクトワイヤーロックを使ってサドルにロックをかけたのが、左の写真です。

右の写真は「ULAC TRON-XD SF1」でフレームと後輪を固定しています。いわゆる「地球ロック」ではありませんが、屈強なU字ロックは視覚的にも防犯効果が期待できますね。

コイン式駐輪場では自動で前輪にロックがかかりますが、油断せず複数のロックを使ってください。もちろん、他の駐輪環境でも同じです。

ちなみにブリヂストン グリーンレーベルには3年間盗難補償が付いている

さて、自転車が盗まれないための対策としてのロックを紹介してきましたが、もし盗まれてしまったら——嫌な話ですが、現実的にはあり得ます。

実は、ブリヂストン グリーンレーベルの自転車には3年間の盗難補償が付いているんです。

クロスバイクの「CYLVA F24」でも、シティタイプの「MARKROSA」でも、そして「VEGAS」や「TOTEBOX」でも、3年間盗難補償が付いています。詳しくは、ブリヂストンサイクルのWebサイトや販売店で確認してくださいね。

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text&photo_Gen SUGAI(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社