自転車を処分したいときの方法と手続き

気に入って乗っていた自転車であっても、何かしらの理由で手放すことに——。実際に自転車を手放すにあたって、どんな方法があるでしょうか。また、手放す上で必要な手続きなどはあるでしょうか。

今回はそんな「自転車とのお別れのしかた」を考えてみます。

自転車を手放す方法

友人・知人などに譲渡する

いちばん身近な方法が、友人や知人に譲ることでしょう。子供車やジュニア車の場合はとくに、「お下がり」にしたり、近所の方に譲ったりというケースが多いかと思います。

粗大ゴミに出す

自転車を手放す方法としてまず思いつくのが、粗大ゴミとして回収してもらうこと。事前に申し込みをして、お金を払った上で指定場所に出す——というのがポピュラーです。自転車については、修理すればまだ使える状態であれば、乗れる状態にしたうえで中古自転車として販売されることが多いようです。

リユース・リサイクルに出す

不要になった自転車を、民間のリユース・リサイクル業者に引き取ってもらうという方法もあります。粗大ゴミに出すのに比べれば、回収のタイミングは自分の都合を聞いてもらいやすいですが、その分費用はアップするでしょう。

また、自治体と民間業者が共同でリユース事業に取り組む実証事件も、各地で行われています。お住まいの自治体Webサイトなどで確認してみてください。

例: 川崎市:粗大ごみのリユース

専門の買い取り業者に買い取ってもらう

近年は、自転車を専門に取り扱う買い取り業者に買い取ってもらうという方法をとる人も増えています。ひとつのものを長く使えるようにするために、販売店が買い取りサービスを実施しているケースもあります。ただし、状態の悪い自転車については買い取りを断られるケースも少なくありません。

新しい自転車を買うときに下取りに出す

自転車店によっては、新しい自転車を購入する際に、それまで乗っていた自転車を下取りに出すことができます。ただ、実際に下取りをしてくれる自転車店はそれほど多くはありません。また、下取りというわけではありませんが、新車を購入するのであれば、不要になった自転車をリサイクル業者よりも安い費用で処分してくれる場合もあります。

フリマサービスやオークションサービスに出品する

「メルカリ」のようなフリマサービスや「ヤフオク!」のようなオークションサービスを活用し、個人売買を行うのも定番の手段です。匿名でのやりとり、決済後の発送、宅配業者による梱包&ピックアップサービスなど、安心して利用できる環境が整っています。

必要な手続き

不要な自転車を処分・譲渡するときには、いくつか必要な手続きもあります。

防犯登録の抹消

自転車には防犯登録のシールが貼られているかと思います。処分や譲渡の際には、この防犯登録を抹消しましょう。原則として、本人のみが、登録された都道府県で抹消手続きを行えます。場所は警察署、もしくは自転車防犯登録取扱所(自転車店)です。

「粗大ゴミとして処分する場合は抹消しなくてもよい」と言われることもあるかもしれませんが、自治体がリユースする際の障害となってしまいます。粗大ゴミに出す前に抹消しましょう。

例: 自転車防犯登録の抹消手続きを忘れずに – 熊本県ホームページ

譲渡証明書の作成

自転車を個人間で譲渡する場合、譲渡を証明する「譲渡証明書」を作成し、新しい持ち主に渡しましょう。書式に定めはありませんが、近年は各地域の自転車商防犯協力会などが、書式を用意しています。

例: 雛形や様式をダウンロードする – 神奈川県自転車防犯協会


自転車を手放す際の方法と必要な知識についていろいろと紹介しましたが、事故車でもない限り、自分で乗らなくなっても別の誰かが使い続けてくれるのが、理想ではないでしょうか。「粗大ゴミに出す」だけでなく、リユースも活用したいですね。

text&photo_SUGAI Gen(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社