自転車に乗るときグローブをしたほうがよい? そのメリットとは!

みなさんは自転車に乗るときにグローブをしていますか? 街中で見るシティサイクルの人は、つけていないことが多いです。一方、クロスバイクやロードバイクなどのスポーツ自転車の方は、グローブをつけている人も多いでしょう。

グローブをするべきか、しなくてもよいか——この議論は、以前からよく出てきます。ロードレース競技のトップの世界では、グローブの着用に関する規定はありません。トップ選手でも、ハンドル周りの握りやブレーキ、変速操作などのダイレクト感を優先して、グローブを着用しないというケースは少なくありません。

しかし、グローブには「着用をおすすめする理由」がたくさんあるのも確かです。

文:田代恭崇(2004年夏季アテネ五輪・自転車ロードレース日本代表)

グローブの効能

グローブには、大きくはふたつの効能があげられます。

ひとつは快適性の向上です。汗によるグリップ低下の軽減、振動による疲労の軽減、寒さによる操作性低下の軽減などがあげられます。

もうひとつは怪我への対策です。何らかの原因で転倒したときには、多くの場合手が最初に地面についてしまいます。そして、手を怪我してしまうと、想像以上に日常生活への支障が出てしまいます。

グローブをしていれば「アスファルトでの擦過傷」や「路面の異物が刺さる」といった怪我を、多少なりとも軽減できます。

自転車用グローブを使おう

グローブといってもさまざまな種類があります。

自転車のハンドル周りの操作は、基本的にハンドルを握る、ブレーキをかける、変速を行うことです。これらの操作を行うためには、手の指先まで細かく使うことになります。一般的な軍手やゴワゴワしたグローブだと、指先まで使った繊細な操作ができないばかりか、快適性が失われ、さらには安全性にも影響を与えます。

一方で自転車用に設計されたグローブは、ハンドル等の操作しやすい上に、快適性も組み込まれています。自転車に乗るときは、なるべく自転車用のグローブを使いましょう。

また、グローブのサイズもとても大切です。大きすぎも小さすぎも、どちらも快適性を下げてしまい、場合によっては手に痛みを発生させてしまいます。とくに大きめのサイズの場合は、グローブの中で手が動いてしまい、本来の性能を発揮できませんので、グローブを選ぶ際にはできれば試着したいものです。

自転車用グローブの種類

自転車用グローブには、指先までカバーされている長指タイプと、指先はカバーしていない半指タイプがあります。転倒時における怪我の回避という面で、長指タイプがおすすめですが、夏など気象条件に応じて半指タイプを使い分けるのが一般的です。

冬は、指先が冷えると操作に悪影響が出てしまうので、しっかりとした防寒対策がされた長指タイプを選ぶようにしてください。

自転車用グローブには、様々な快適性能が備わっています。例えば、手のひらや指先に滑りにくい加工が施されているもの、振動を吸収するためにクッション性があるゲル素材を入れているもの、通気性と速乾性にすぐれ汗をかきにくい、もしくは乾きやすいものなどがあります。さらには、手の甲側の親指の付け根付近に、汗を拭えるようにタオル生地を使っているものもあります。

自転車との接点のひとつである「ハンドル」を握る手の感触は、とても繊細です。そのため、グローブの感触についても、人によって好き嫌いが出てくるものです。私は握り心地が良く操作性に優れた薄手タイプが好みですが、厚みがあってクッション性が高いものを好む人もいます。自分がグローブに対してどんな性能を期待するかが、選ぶ際のポイントになります。

終わりに

自転車に乗るときにグローブを着用する義務はありませんが、とくにスポーツとして乗る自転車や、スピードの出やすいスポーツ自転車に乗る方は、ぜひ着用してもらいたです。

スピードが出ている状態で転倒すれば、どうしたって怪我をする可能性は高くなります。グローブをしていればそれだけで、転倒時に手を怪我するリスク・怪我の程度を軽減できる可能性があります。自分に合ったグローブと出会い、快適なサイクリングを楽しんでください!

●田代恭崇(たしろ・やすたか)さん

神奈川県藤沢市、江ノ島のすぐ近くで体験型サイクリングプログラムを提供している「リンケージサイクリング」を主宰。2004年夏季アテネ五輪・自転車ロードレース日本代表選手。

リンク: LINKAGE CYCLING

photo_リンケージサイクリング

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社