自転車を快適に使い続けるために、消耗部品をきちんと交換しよう

自転車を使い続けていると避けられないのが、部品の消耗です。どんなに丁寧に取り扱っても、走行する以上はすり減っていく部品があります。「まだ乗れるから……」と放置すると、いざというとき自転車に乗れない事態になって困ります。そうなる前に、消耗部品を交換することを心がけましょう。

自転車は消耗部品の集合体だった!

そもそも消耗部品とは、なんでしょうか。わかりやすいところでは「タイヤ」です。

自転車のタイヤは消耗部品のわかりやすい例

自転車が走行することによって、タイヤと地面がこすれて、タイヤのゴムがどんどん削られていってしまいます。これは、自転車を使う上で避けることができません。また、長い時間が経過すれば、ゴムが劣化してひび割れなどを起こします。

したがって、自転車のタイヤには寿命があって、交換することが前提となっている「消耗部品」です。

そして「ブレーキシュー」も、代表的な消耗部品と言えるでしょう。

リムにゴム製のブレーキシューを当てて止めるので、乗れば必ずすり減る

多くの自転車で、リムにブレーキシューを押し当てて制動する「リムブレーキ」が使われています。上の写真はBRIDGESTONE GREEN LABELのクロスバイク「CYLVA(シルヴァ)F24」で、前後ともリムブレーキ(Vブレーキ)です。

シティサイクルでは後輪に「バンドブレーキ」や「ローラーブレーキ」といったものが使われていることもあります。バンドブレーキは、効きが悪くなってしまったら交換するしかありません。ローラーブレーキはかなり長寿命ですが、定期的に専用グリスを注入する必要はあります。

スポーツ車にはディスクブレーキが使われている例が増えていますが、ディスク(ローター)もブレーキパッドも、使い続けるうちにすり減って機能しなくなるので、交換が必要です。

ブレーキワイヤーも定期的な交換が必要

そして、ブレーキを制御するためのワイヤーも消耗部品です。ワイヤーが劣化すると、最悪の場合、切れてしまう可能性もあります。ブリヂストンサイクルの取扱説明書では、2年に1回交換するように指定されています。

また、変速(シフト)ワイヤーも同様に消耗部品です。

まだまだあります。

チェーンがたるむと走行時のロスが大きくなる

チェーンやベルトも、やはり消耗部品です。チェーンが錆びたり伸びたりすると、力を伝える効率が落ちてしまいますし、ギアから外れやすくなったり、最悪の場合は走行中に切れてしまいます。

また、ベルトドライブのベルトも劣化すると、異音やすべり現象、また最悪の場合切れる可能性があります。

チェーンやベルトが走行中に切れると、急に駆動力が抜けてしまうので、バランスを崩し転倒するリスクがあります。そうなる前に、交換する必要があるのです。

消耗部品はいつ交換したらよいのか

では、自転車に使われている消耗部品は、どのタイミングで交換するのがよいのでしょうか。

まず知っていただきたいのは、壊れてからでは遅いということです。消耗部品が本当に消耗してしまっても、ついつい「まだ使えるから」といって、だましだまし使い続ける人も少なくありません。

しかし、そうやって使い続けることによって、ある日突然壊れてしまったら、どうでしょう。例えば、タイヤがパンクしてしまったら。チェーンが切れてしまったら——。通勤や通学の最中であれば、とても困ってしまいます。

さて、消耗部品の中には、その消耗具合が目で見てわかるものと、わかりにくいものとかがあります。

例えばタイヤは、比較的わかりやすい例でしょう。

クロスバイクやシティサイクルのタイヤは、多くの場合は溝や模様が設けられています。

タイヤに溝が設けられている例

この溝や模様が薄くなってしまったり、ツルツルになってしまったら、交換したほうがよいということは、想像がつくでしょう。

タイヤが劣化しひび割れている様子

また、溝や模様が残っていたとしても、上の写真のようにタイヤがひび割れてしまっていることもあります。こうなってしまうと、タイヤチューブの空気圧にタイヤ自体が耐えられなくなって、パンクしてしまう可能性もありますから、交換が必要です。

タイヤによっては、摩耗具合を判断するためのインジケーターが備わっている場合もあります。

LONGREAD(ロングレッド)のインジケーター機能

ブリヂストンサイクルが一部のシティサイクルで標準採用している「LONGREAD(ロングレッド)というタイヤは、摩耗インジケーターを搭載しています。

情報源: 安全・快適に乗るためにサイクルタイヤをチェックしてみよう!|ブリヂストンサイクル株式会社

また、同じくブリヂストンサイクルが発売するロードバイク用タイヤ「EXTENZA」シリーズの「RR2X」は、ベースコンパウンドが露出したら交換時期です。

EXTENZA RR2Xはベースコンパウンドが摩耗インジケーターとして機能

この方法なら、タイヤの表面に溝や模様がないスリックタイヤでも、交換時期がわかりやすいですね。

情報源: RR2X – EXTENZA | ブリヂストンサイクル

そして、ブレーキシューも比較的目で判断しやすい消耗部品のひとつでしょう。

下が新品のブレーキシュー、上が消耗したブレーキシュー

新品のブレーキシューには、溝が彫られています。この溝がなくなってしまったら、ブレーキシューを交換しなくてはいけません。

ひとつ気をつけたいのは、上から見たときは溝が残っているように見えても、シューがリムにあたる面はツルツルになってしまっているケースが多いこと。さらに付け加えるなら、溝が残っていたとしても、シューの表面に金属の削りカスが大量に付着しているようであれば、やはり要交換です。

パッと見ただけではわからないものも……ではどうすれば?

タイヤやブレーキシューは、その消耗度合いが比較的わかりやすいものですが、他の消耗部品はどうでしょうか。

例えばチェーンの劣化具合は、錆びについては見てわかったとしても、交換が必要なくらい伸びてしまっているかは、一般の人には判断がつかないでしょう。ワイヤーについても、使える/使えないの判断を付けるのは、意外と難しいかもしれません。

また、多くの人が、(自転車に関する)何事についても「きっとまだ大丈夫なはずだ」と判断して、なかなか交換しようという思いには至らないかもしれません。

しかし、だからといっていきなり壊れたら困りますよね。

消耗部品を正しいタイミングで交換すれば「いきなり壊れる」という事態は、避けられる可能性が高いのです。

では、どうすれば?

簡単なセルフチェックを兼ねて空気補充と洗車をしよう

答えはズバリ「定期的な点検」です!

定期的に空気を入れるのはやはり重要

まず、自分でできる点検としては、「定期的にタイヤの空気を入れる」ことと「自転車をきれいにする」ことが挙げられます。

なんだそんなことか……と思われるかもしれませんが、タイヤに空気を入れたり自転車をきれいにすることで、おのずと自転車を観察することができ、各部の劣化具合を発見できるのです。

洗車は不具合を見つけるチャンスでもある

自転車に対する愛着も湧きますから、月に1度くらいはタイヤの空気を入れ、自転車をきれいにするとよいでしょう。

そして、不具合や部品の消耗・劣化を見つけたら自転車店に持っていきましょう。

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3ヶ月に1回はショップで点検してもらおう

見てわかりやすいものは、空気を入れたり洗車したりするタイミングで、自分でチェックすることも可能です。しかし、自分で判断がつかないものは、どうすればよいでしょうか。

いちばん現実的な解決策は、定期的に自転車店で点検してもらうことです。

プロにチェックしてもらうのがやはり確実

もちろん、点検にはそれなりの時間と手間がかかりますから、点検費用も発生します。しかし、点検によって多くのトラブルを未然に防ぐことができると考えれば、決して高くはないはずです。

ブリヂストンサイクル「修理サポート店」ののぼり

ブリヂストンサイクルの場合は「修理サポート店」という制度があります。

近くに修理サポート店があれば、購入店がなくなってしまっていたり、引っ越して購入店が遠い場合などでも安心して点検・修理に出すことができます。

情報源: 街の自転車屋さん検索 | ブリヂストンサイクル株式会社

では、どれくらいの頻度で点検に出せばよいのでしょうか。今回の記事を作成するにあたりアドバイスをいただいたドゥロワー・ザ・バイクストアの山路 篤(やまじ・あつし)さんは、次のように話します。

「3ヶ月に1回程度は点検に出していただくのが理想です。シティサイクルもクロスバイクも、基本は同じと考えてください。とくに外装変速の場合は、使用環境によっては一概には言えない部分はあるものの、変速部品の錆などもトラブルの原因となりますから、定期的な点検とメンテナンスは欠かせません」

いかがでしたでしょうか。この頻度を多いと感じるか少ないと感じるかは、人それぞれかと思いますが、自転車は消耗部品の集合体であることは変わりありません。自転車を気持ちよく、安全に使うために、ぜひ定期的な点検を自転車店に依頼し、消耗部品を適切に交換してください。

text&photo_Gen SUGAI(CyclingEX) 協力_ドゥロワー・ザ・バイクストア


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