安全に楽しむために!クロスバイクの乗車前点検と簡単なお手入れを解説!

自転車を安全に使用し続けるためには、点検とお手入れが欠かせません。自宅でできる簡単な内容をお教えします!

●乗車前点検

乗車前に行う点検は、各部品等がしっかり取り付けられているか、ゆるんでいないかのチェックが中心となります。今回はCYLVA F24を例に、自宅で簡単にできる作業を紹介しますので、みなさんもぜひやってみてください。

もしチェックして問題が見つかった場合は、自転車屋さんに持ち込むなどして解決しましょう。

※なお、今回紹介するのはごく一般的な内容です。自転車の車種によって点検項目は異なります。自転車の取扱説明書に記載されていることや、自転車屋さんの納車説明で聞いた内容には従ってくださいね。

・全体のガタをチェック

 

自転車を10cmほど持ち上げてから、落とします。このとき、カタカタ、ガタガタなど聞いたことのないような音がしたり、どこかの部品が動いてしまったりといったことがあれば、対処が必要です。

・ハンドル周りのチェック

 

自転車の前に回り込んで、両足で前輪を挟み、ハンドルを前後左右に動かしてみて、ゆるみがないか確認しましょう。両足で前輪を挟んでいるので、このときハンドルが動いてしまってはいけません。

また、ブレーキや変速のレバー、ハンドルグリップなどがゆるんでいないかもチェックしましょう。

・ブレーキの効きをチェック

前ブレーキレバーを握って自転車を前後に動かし、ちゃんとブレーキが効いているかチェックします。前ブレーキをかけているのに自転車が進んでしまうのは、もちろんNG。ハンドルや前輪を挟んでいるフロントフォークがガタついてもいけません。

同じように、後ろブレーキもチェックしましょう。

・前後のホイールをチェック

 

ホイールの上に手を置いて、車体の左右方向にこじるように押してみて、ホイールの取り付けにガタがないかチェックしましょう。

多くのクロスバイクで、ホイールの固定に「クイックリリース」というものが使われています。クイックリリースがちゃんとしまっているかを確認しましょう。緩んでいるようであれば、ホイールの取り付けをチェックし、クイックリリースを締め直します。

ホイールの脱着方法については、タイヤチューブを交換する記事(前編後編)で紹介してします。

・ペダルのチェック

ペダルを手で持ち力を加えてみて、ペダルやクランクアームにガタがないか確認します。ガタがあるまま乗るとペダルやクランクアームの軸を痛めてしまい、最悪の場合は修理不能になるので注意が必要です。

・サドルのチェック

サドルがしっかり取り付けられているかチェックしましょう。サドルに手で力を加えた時に動いてしまったり、カタカタと音がするようであれば、取り付けが緩んでいます。取り付け台座が傷んでいることもあるので、締め直しても解決しない場合は自転車屋さんに相談してください。

・空気圧のチェック

 

タイヤを指で押してみて、簡単に凹んでしまうようでは空気圧不足です。大きな自転車屋さんやスポーツ自転車の専門店では「エアゲージ」を販売しています。エアゲージならより詳しく空気圧をチェックできます。

空気圧が低いとパンクの原因となるので、ちゃんと空気を入れましょう。

・ライトの電池残量をチェック

ライトの電池が切れていると夜は危険なので、乗る前にチェックしておきたいですね。

さて、これらのチェックを行って何か問題が見つかった場合は、どうすれば良いでしょうか。ボルト類のちょっとした増し締めなどにご自身で対処できるようであれば、ぜひ対処してください。そして、自分では何の工具ももっていない、自分の手には負えないと思ったら、自転車の使用を中止して迷わず自転車屋さんに診てもらってください。

●基本的なお手入れ

乗車前点検とあわせて、クロスバイクのお手入れについても紹介します。今回覚えていただきたいのは、基本中の基本。お掃除とチェーンの注油です。

・汚れを落とそう

まずは自転車の汚れを落としましょう。今回用意したのは、ブリヂストンの自転車用ケミカルシリーズ「グリーンドライブ」の中のひとつ「ウォータレス マルチクリーナー」(税別1,000円)です。

リンク: グリーンドライブ ウォータレスマルチクリーナー | その他 | オプションパーツ | ブリヂストンサイクル株式会社

 

汚れを落としたい場所に泡を吹き付けて、ウエス等でふき取るだけ。とっても簡単です。

 

白いフレームに付着した汚れも、このとおりです。

ウォータレス マルチクリーナーは、アルコール類等の有機溶剤を含まず、樹脂等を痛めることもありませんので、フレーム以外の各部にも使用できます。

・フレームコート剤で保護する

 

同じくグリーンドライブの「ハイパフォーマンスフレームコート」(税別2,300円)を使用して、フレームを保護しましょう。フレームに吹き付けて、付属するクロスで吹き上げます。

リンク: グリーンドライブ ハイパフォーマンスフレームコート | その他 | オプションパーツ | ブリヂストンサイクル株式会社

撥水&滑水効果、艶出し&傷埋め効果、防汚効果などがあり、後々の汚れも落としやすくなります。水を弾いている様子、わかりますか?

・チェーンに注油する

チェーンのオイルが切れていると、チェーンの磨耗が早くなり、異音の原因にもなります。定期的にチェーンオイルを塗布しましょう。今回はグリーンドライブの「ハイパフォーマンスチェーンルブ」(税別1,680円)を使用しました。

リンク: グリーンドライブ ハイパフォーマンスチェーンルブ | その他 | オプションパーツ | ブリヂストンサイクル株式会社

 

チェーンの一コマ一コマに注油します。注油後、ウエスでさっと撫でるようにふき取るくらいで、ちょうどいいでしょう(注油しすぎてしまうと、それはそれで汚れてしまうのです)。

というわけで3項目のお手入れを紹介しましたが、簡単にまとめると「きれいにする」、そして「注油する」ということですから、これなら週末に自宅で簡単に行えるでしょう。また、このようなお手入れを定期的に行うことで、先の乗車目点検とあわせ、不具合や消耗品の磨耗などに気付きやすくなるというメリットもあります。

※繰り返しになりますが、今回紹介したのはごく一般的な内容です。自転車の車種によって点検項目は異なります。自転車の取扱説明書に記載されていることや、自転車屋さんの納車説明で聞いた内容には従ってください。

【講師紹介】
山路 篤(やまじ・あつし)さん

「drawer(ドゥロワー)」代表。工具メーカー、完成車メーカーを経て2010年に自転車業界に特化した人材育成を手がける「drawer(ドゥロワー)」を設立。2016年12月に「drawer THE BIKE STORE」を神奈川県大和市にオープン。BRIDGESTONE ANCHORやBRIDGESTONE GREEN LABEL(CYLVA、CHERO、ORDINA)の取り扱いあり。

・drawer(ドゥロワー)
リンク: drawer THE BIKE STORE- ドゥロワー ザ・バイクストア – | – ドゥロワー ザ・バイクストア –

●今回使用した自転車 CYLVA F24(シルヴァ F24)
価格 52,800円(税別)
製品情報 https://www.bscycle.co.jp/items/commuting/greenlabel/cylva/index.html
※3年間盗難補償付き

text&photo_Gen SUGAI(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社