クロスバイクのチューブ交換にチャレンジ(後編)

基本的なメンテナンスとして、前後のホイールの脱着とチューブの交換方法を、BRIDGESTONEのクロスバイク「CYLVA F24」を例に紹介する後編です。前編は下記リンクからどうぞ。

前編: クロスバイクのチューブ交換にチャレンジ(前編) – BRI-CHAN

前編では前後のホイールを外し、タイヤとチューブも外して、タイヤに異物がないかのチェックまでを行いました。後編では、新しいチューブを入れてホイールをフレームに戻します。

【ご注意】本記事はチューブ交換の工程を紹介することを目的としています。ご覧になった方が見よう見まねで作業できるようには配慮していますが、自信のない方は無理をせず、ショップに作業を依頼してください。ホイールの脱着は安全に大きく関わります。また、紹介している内容はチューブ交換に必要な作業に特化しており、細かい技術的な背景は省略している部分もあります。あらかじめご了承ください。

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●タイヤの片側をはめる

 

ホイールのリムにタイヤをはめます。リムのバルブ穴を上にしましょう。そして、タイヤのロゴがリムのバルブ穴の位置と揃っていると見た目が良いですし、次にもしパンクしたとき、ロゴとバルブ穴の位置を目安に問題がある箇所を見つけやすくなります。タイヤの片側をリムに載せていきます。

上から左右均等に進めていけば、簡単にいちばん下まではまります。

●チューブに軽く空気を入れる

チューブが軽くふくらむくらいまで、空気を入れます。こうすると作業がしやすくなります。

●チューブをタイヤに入れる

タイヤにチューブを入れましょう。

 

チューブのバルブを、リムのバブル穴に通します。そしてそこから、左右均等にチューブを入れていきます。便宜上「タイヤにチューブを入れる」と言っていますが、「チューブをリムに乗せる」というつもりで作業すると、収まりが良くなります。

チューブがすべて、タイヤの中に入りました。

●タイヤを完全にはめる

タイヤをリムに完全にはめましょう。

バルブ穴の反対側から、タイヤがリムに引っかかる「ビード」と呼ばれる部分をリムにはめます。

 

これも、左右均等に進めていきます。ホイールごと抱えるようにすると、作業しやすいでしょう。最後、バルブ穴の付近はきつくなっています。すでにタイヤがはまっている部分を指でつまんで、タイヤがリムの中央に寄るようにすると、少しはまりやすくなります。

 

ホイールを抱えるようにして、手のひら全体を使ってタイヤを入れていきます。慣れないと少し時間がかかるかもしれませんが、休みながらでも構わないので、根気よくやれば、入ります!

 

タイヤがはまったら、バルブナットを取り付けます。

続いて、空気を入れましょう。出先で作業する場合は、携帯用ポンプで空気を入れることになりますから、使い方を練習しておくと良いでしょう。空気圧はタイヤの側面に記されています。空気を入れている途中で、タイヤとリムの隙間からチューブがはみ出していないか、チェックしてください(はみ出していたら空気を抜いてやり直しです)。

空気を入れたら、バルブキャップを取り付けます。

●後輪を取り付ける

チューブの交換が終わったら、いよいよホイールを取り付けます。まずは後輪から解説します。

このように、後輪をフレームに入れます。

「このように」と言われても難しいですよね。写真で位置関係を確認してください。後輪のスプロケット(ギア歯)の、いちばん外側の歯の上にチェーンが乗るようにしています。この状態でホイールを入れていきます。

リアディレイラーを後ろに少し引っ張ると、入りやすくなります。

入りました。

 

クイックレバーを閉めます。ホイールを外してからクイックレバーを何もいじっていなければ、ただレバーを閉じるだけで大丈夫です。もしきつくて閉められない、逆にゆるくてちゃんと閉まらないという場合は、反対側のナットの締め具合で調節します。レバーを閉めるとき、手にあとがつくくらいが適切です。レバーが後ろに突き出す向きにならないように注意しましょう。

 

前編でブレーキを解除していましたから、忘れずに元に戻します。カーブした金属の部分(インナーリード)を引っ張って、左の写真において右手の指でつまんでいるリード受けの切り欠きに、インナーリードの先端がはまるようにします。最後にダストブーツを元の位置に戻しましょう。

●前輪を取り付ける

 

前輪をフロントフォークに取り付けます。

クイックレバーを、車輪の軸からまっすぐ伸びた角度にして指で支えます。

反対側のナットを指で軽く、止まるまで回して締めます。締めすぎないようにしましょう。

クイックレバーを閉めます。このとき、きつくて閉められないようであれば、反対側のナットを締めすぎています。逆にクイックレバーがゆるゆるなら、ナットが締まっていません。後輪のときにも説明しましたが、レバーを閉めるとき手にあとがつくくらいが適切です。

レバーを最後までしっかり閉めましょう。フロントフォークと重ならないように、また、レバーが前方に突き出した位置にしないように注意しましょう。

ブレーキを元に戻します。やり方はもちろん後輪と同じです。

前後輪を取り付けたら、後輪を浮かせた状態でペダルを回し、ちゃんと車輪が回るか、ギアチェンジするかを確認しましょう。また、ハンドルを持って前輪を少し浮かせて、地面に落とし、ガタがないかも確認します。

以上で作業は終了です。

今回は前後輪の脱着方法から紹介したため、前後編に分けるほどのボリュームになりましたが、いかがでしたか?

「これならできる」「自分はもうできる」という方もいれば、「これはちょっと難しそうだな」と感じた方もいるのではないでしょうか。

自転車店によっては、このような基本的なメンテナンスをレクチャーしてくれるところもあります。この記事のボリュームを見てもわかるように、それなりの時間と手間がかかるので、レクチャーも有料である場合が多いですが(そのお店で自転車を購入した方は割引や無料といった場合もあり)、サイクリングを楽しみたいと思っているならば、覚えておいて損はありません。

ぜひ、チャレンジしてみてください。

【ご注意】自信のない方は無理をせず、ショップに作業を依頼してください。ホイールの脱着は安全に大きく関わります。また、紹介している内容はチューブ交換に必要な作業に特化しており、細かい技術的な背景は省略している部分もあります。あらかじめご了承ください。

【講師紹介】
山路 篤(やまじ・あつし)さん

「drawer(ドゥロワー)」代表。工具メーカー、完成車メーカーを経て2010年に自転車業界に特化した人材育成を手がける「drawer(ドゥロワー)」を設立。2016年12月に「drawer THE BIKE STORE」を神奈川県大和市にオープン。BRIDGESTONE ANCHORやBRIDGESTONE GREEN LABEL(CYLVA、CHERO)の取り扱いあり。

・drawer(ドゥロワー)
リンク: drawer THE BIKE STORE- ドゥロワー ザ・バイクストア – | – ドゥロワー ザ・バイクストア –

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協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社

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