自転車の達人が解説! 仲間と出かけよう! グループサイクリングのすすめ

みなさんがサイクリングするときは1人ですか? それとも仲間とですか?

私は普段は1人ですが、少し遠出したいときやチャレンジしたいときには仲間を誘います。サイクリングは1人でも手軽に楽しめるアウトドアスポーツですが、仲間とするサイクリングのグループライド(グループサイクリング)には、また別の楽しさもあるのです。私のお店「リンケージサイクリング」の近くには、関東有数の景観地である湘南・江の島があり、笑顔で走り抜けるクロスバイクのグループをよく見かけます。

そこで今回は、グループライドの方法や注意点、楽しむためのポイントをお伝えしましょう。

文:田代恭崇(2004年夏季アテネ五輪・自転車ロードレース日本代表)

グループライドはリスクを軽減し、楽しさも増す

グループライドのメリットとして私が挙げるのは「リスクの低減」と「楽しさが増す」という2点です。

思いたったらすぐ出かけられるソロサイクリングは自由気ままで楽しいですが、1人で遠出をするとなると、道に迷ったらどうしよう/途中でパンクしたらどうしよう/故障したらどうしよう/事故にあったらどうしよう——など、多少なりともトラブルに対する不安も出てきます。一方でグループライドには「何かあったらお互いに助け合える」というメリットがあります。

グループサイクリングのすすめ
photo_リンケージサイクリング

そして何より、仲間とすごす時間の素晴らしい景色やその土地の美味しい食べ物、いつもと違うスピード、集合写真など、1人では得られないリアルな体験を共有・共感ができるのが、グループライドの最大の魅力と言えるでしょう。

誰とどこに行く?

さて、グループライドはどのように計画したらよいでしょうか。

最初は気兼ねない仲間といっしょに、目的地を決めてみてください。人数は2〜3人から多くても4〜5人にしましょう。集団が多すぎると隊列が乱れたり、他の車両や人に対するインパクトが増すので、最初は少人数で考えるのがベターです。また、なんとなくルートを決めて後は闇雲に走る——というのではなく、しっかり目的地を設定すると、達成感や仲間意識が高まります。

photo_リンケージサイクリング

[お願い] 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からも、グループライドは少人数とし、行動中は「3密」にならないよう常に心がけましょう。食事の前には手指をしっかり洗う、もしくは消毒をしましょう。

スポーツバイクを持っていない友達を、グループライドに誘うこともできます。例えば、仲間4人の内2人がクロスバイクで、あとの2人がスポーツバイクを持っていなけいのであれば、スポーツレンタサイクルを借りられるショップに集合して、景観の良いスポットまで片道15km往復30kmほど——そんなプランもよいでしょう。

photo_リンケージサイクリング

レンタルのスポーツバイクで参加する人がいたり、スポーツバイクに乗り始めて日が浅い人が参加する場合などはとくに、グループライドにスピードを求めてはいけません。体力レベルも技術レベルも異なるはずです。仲間といっしょに、無理のないペースを合わせて走りましょう。休憩しおやつを食べたりご当地の食べ物を堪能しつつ目的地まで辿り着き、素晴らしい景観を楽しみ、そして怪我なく帰ってくることが、最高の共有と共感、そして思い出になるのです。

走行時はどんなことに注意すべきか

続いて、グループライドにおける走行上の注意点を紹介しましょう。

[交通ルール]

当然ながら、ソロサイクリングと同じようにしっかり交通ルールを守ることが大切です。信号を守る/原則として車道を通行する/信号機のある交差点で右折するときは2段回右折/スマホを操作しながらの走行は禁止——といったことは、当たり前です。グループで走行するときは1列走行し並進(並走)しないことや、例外的に歩道を通行するときは歩行者が優先で車道寄りを徐行することも忘れないでください。

[車間距離と順番]

車間距離にも注意しましょう。グループ内での追突を避けるためにも、車間は最低でも自転車2台分を空け、スピードが出る下りなどではその2倍の4台分を目安にしましょう。

photo_リンケージサイクリング

そして、走行時の順番も大切です。2人なら経験値があり走力もある人が前で、不安な人が後ろです。複数人の場合は、技術と走力レベルが最もある人が先頭で、最も不安な人が2番目、そして最後尾はレベルが高い人にしてください。

先頭は基本的には他の人とは変わらずに、平地も坂も下り坂も、2番目の人が無理をしないスピードに合わせて走行してあげてください。

以前の記事も、ぜひ参考にしてください。

仲間と情報を共有しよう

コース情報や合図などを仲間と共有することが、安全に安心して走行するための大切です。出発前に、全体の行程だけでなく、坂道はどこにあるのか、危険な場所はあるのかなどを確認・共有します。

そして、初めての人がいる場合などはとくに、左折/右折/徐行/停止の合図を確認しましょう。なお、合図を出す際は一時的に片手運転になるので、走行に不安がある人は無理に手で合図を出すのではなく、声を出すようにしましょう。

また、走行中の体調変化なども、我慢せずに共有することが大事です。休憩の際には疲労感など体調を確認しあって、必要に応じて走行ペースを調節したり、休憩ポイントを増やすなどしましょう。

まとめ

行程を計画したり、仲間とのスケジュールを調整するといった手間はありますが、ソロライドでは味わえない楽しみや達成感が得られるのがグループライドの醍醐味です。仲間を思いやるペース配分を心がけ、励ましあい、ときにはちょっとしたトラブルをいっしょに乗り越えたりしながらサイクリングを楽しむことが、仲間との絆や思い出になるでしょう。

みなさんもぜひ、「いっしょにサイクリングして楽しかった!!」という充実感を味わってみてください!

田代恭崇(たしろ・やすたか)

神奈川県藤沢市、江ノ島のすぐ近くで体験型サイクリングプログラムを提供している「リンケージサイクリング」を主宰。2004年夏季アテネ五輪・自転車ロードレース日本代表選手。

リンク: LINKAGE CYCLING


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