丈夫なキャリアと大きなバスケットを標準装備して、カーゴバイクっぽい雰囲気もあるブリヂストンのシティサイクル「TOTEBOX」。もし自分がシティサイクルを手に入れて毎日使うなら、こんなのがいいなぁ〜とは思っていたのですが、ひとつだけ難点がありました。「small」と「large」があるTOTEBOXですが、身長が180cmを超えると、largeをもってしても、少し小さいのです。
リンク: LARGE|TOTEBOX|BRIDGESTONE GREEN LABEL
そこで今回は「(大きい)男のためのカスタム」をテーマに、比較的リーズナブルで入手しやすいパーツを使いつつ、TOTEBOX largeのカスタムにチャレンジしてみました。
というわけで、改めて標準状態の「TOTEBOX large」です。今回の企画にあたり、車両と純正パーツはブリヂストンサイクルよりお借りしました。
フロント24インチ、リア22インチというホイールサイズが特徴です。「TOTEBOX small」のほうはフロント20インチ、リア18インチとなっていて、smallはどちらかといえば女性向け、largeはどちらかといえば男性向け……という位置づけです。乗車可能身長も、smallが139cm〜、largeが148cm〜と異なっています。
largeは少しスポーティな位置付けにもなっていて、サドルの形状もシティサイクルとしてはやや薄く、ペダリングのしやすさを重視したものです。
ハンドルは少し手前に引かれた形状ですが、これもsmallよりは控えめ。
リアには丈夫なキャリアが備わっていて、その上に大きなコンテナ風バスケットが取り付けられています。積載能力は抜群。ちょっとしたものなら放り込んでおくだけでOKです。
標準のペダルはこんな感じ。軽量な樹脂製です。
さて、こんなTOTEBOX largeをどうカスタムするのか?
冒頭にも書いたように、まずは「大柄な男性には小さい」という点を解消したいと思います。TOTEBOX largeのサドル地上高は、790〜950mm。身長が175cmを超えるあたりから「もうちょっとサドルを高くしたいかも……」と思うようになるはずです。
そこで、まずはシートポストを用意しました。TOTEBOX largeのシートポストは径が27.2mm、長さが300mm。そこで今回は、アルミ製で350mmのものを選択しています。2,000円くらいから入手できるでしょう。
サドルは、厚みがあってクッション性もよいシティサイクル用の「テリー型サドル」です。身長175cmを超える大柄な人の場合は、TOTEBOX largeが本来想定しているような「適度に前傾した乗車姿勢」にはならないだろう、むしろどっしり座るだろう……と考えての選択です。1,500円くらいからあります。
ブラウンのサドルを入手したところで、他のパーツもブラウンで揃えることに決定。ペダルはgrungeのもの。ばっちり値札が写ってますが、黄色い特価のシールはごにょごにょ……。まぁ、そういうお値段でした。
グリップは、ブリヂストンサイクルの「bikke」用オプションです。ロングとショート1本ずつで2,200円(税別)。
そして、せっかくだからリアのキャリアにチャイルドシートを取り付けたサンプルにもしてしまおうということで、こちらもブリヂストンサイクル純正の「ルラビーデラックス2(リヤ用)」を使用します。価格は16,800円(税別)。
リンク: ルラビーデラックス2(リヤ用) | チャイルドシート関連 | オプションパーツ | ブリヂストンサイクル株式会社
チャイルドシートをリアに取り付けるには、バスケットをフロントに移設する必要があります。
そこで、フロント用のバスケットステーとブラケットを使用します。ヘッドライトの移設も行えます。
リンク: バスケットブラケットの詳細 | 株式会社ブリヂストン
チャイルドシートを取り付けず、バスケットの移設も必要なければ、パーツは定価ベースで10,000円ちょっとから可能です。もちろん、もっと価格の高い、良いものが使えればそれにこしたことはありませんが。
なお、取り付け点数が多いので、パーツの購入から取り付けまで、自転車専門店に相談・お願いするのがオススメです。パーツ代のほかに工賃がかかりますが、作業の迅速さと正確さには代えられません。
さあ、これらのパーツを取り付けてみたら、どうなるか!?
お、なんかちょっと、いいんじゃないですか?
ちょっとというか、ねぇ!?
うれしくなって、とりあえず近場を乗り回しつつ、公園に行ってみました。
こんな感じに、仕上がりました。
リアキャリアの上には、チャイルドシート。
フロントに移設され横向きに取り付けられた、バスケットです。ヘッドライトも、バスケットの下に移設しています。
ブラウンのパーツも、なかなか似合います。
そして今回のカスタムで最大のポイントは、やはりシートポストとサドルではないでしょうか。シートポストを長くしたのと、サドルの厚みも増していることで、ノーマルよりもサドル高を上げることができました(今回はノーマルの上限から4cmほど上げています)。
ノーマルのTOTEBOX largeではサドルが低く、ペダルをこぐときにヒザが窮屈になってしまっていた人でも、これならスムーズに走ることができます。実際、以前にTOTEBOX largeをお借りして乗っていたときよりも、速く快適に走ることができました。
バスケットステーがゴツいのがちょっと残念だけど、積載性能を確保するためには仕方ないですね。全体としては、想像していた以上に決まりました。何より、見た目だけでなくちゃんと乗りやすくなったので、満足です。このあと車体をメーカーに返却しなきゃならないのが、惜しいくらい……。
TOTEBOXをカスタムしてみたいと思っている人は意外に?多いようなので、参考になれば幸いです。
text_Gen SUGAI(CyclingEX) photo_Gen SUGAI、ブリヂストンサイクル
技術協力_たかだフレンド
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社
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