2021年の振り返りと2022年への期待!

コロナに揺れた2021年もそろそろおしまい。今回のBRI-CHANでは、2021年に複数回寄稿してくださった田代恭崇さん(リンケージサイクリング)と、ライターの米山一輝さんにも登場していただき、この1年を振り返ってみたいと思います。

photo_リンケージサイクリング

まずは、田代さんの2021年振り返りから。サイクリングツアーやイベントでは大変な面も多かったかと思いますが、どんな1年だったでしょうか。

コロナ禍でも新しい刺激のあった1年

2021年は皆さんと同じく、新型コロナウイルス感染症に振り回された1年でした。ツアーやイベントは3月、5月、8月、9月の約4ヶ月間まともに実施できませんでした。今年は去年より影響は少ないだろうと思っていましたが、昨年よりリアルイベントは中止、延期が続きスケジュール調整を1年中していたように感じます。

photo_リンケージサイクリング

それでも、新しい刺激が多くあった年でした。久しぶりにロードレース現場に関わり、雪上サイクリングツアー造成、E-BIKEツアー、サイクリング関連の教本制作、東京2020オリンピック解説、そしてサイクルツーリズム関連で色々な地域を訪れて魅力を体感することができました。例年に増して頭をフル回転し、動き回り、自転車で脚もよく回し、休んでいる暇もないほど自転車に満ち溢れていたことは間違いありません。

また、体調を崩すわけにはいかないことから、身体作りのために早朝に約2時間サイクリングに出る機会が多くなりました。湘南サーファーと時間軸は同じで、波に乗るか自転車に乗るかの違い。身体は疲れるのですが、午前中は頭の回転が抜群! その分昼過ぎは一度グタグタになったりもしますが、コロナがもたらしたライフスタイルの変化も新しい刺激となりました。

photo_リンケージサイクリング

2022年、コロナの状況はもう予測できませんが悲観もしていません。そして、健康であるためにサイクリングが良い運動であり楽しいことにも、変わりはありません。リアルイベントの大切さも改めて実感しているところです。これからも、サイクリングの機会を創出してみなさんと楽しんで参ります!

田代恭崇(たしろ・やすたか)

神奈川県藤沢市、江ノ島のすぐ近くで体験型サイクリングプログラムを提供している「リンケージサイクリング」を主宰。2004年夏季アテネ五輪・自転車ロードレース日本代表選手。

リンク: LINKAGE CYCLING


続いては、関西在住のライター・米山一輝さん。2021年は、日本国内の自転車レースに新たな展開があったと言います。

2021年は「新リーグ」がスタート、2022年は新しいフェーズへ!?

新型コロナ禍が1年以上続き、多方面に影響が出ている昨今ですが、私個人も今年は大きな波に飲み込まれ流され、その中で久々にレース取材の現場にシーズンを通して関わることになりました。チームブリヂストンサイクリングが参戦する「Jプロツアー」とは別に、新たな競技団体として今年スタートしたロードレースの国内プロリーグ、「ジャパンサイクルリーグ(JCL)」のレースです。

photo_YONEYAMA Ikki

元々は既存の国内トップリーグ、全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)が運営するJプロツアーの発展的新リーグとして構想されたものでしたが、JBCF内でまとまらず新リーグ派が飛び出し、リーグが分裂した形で今年のシーズンが行われました。

傍目には若干(あるいはかなり)準備不足のままスタートしたように見えたJCLでしたが、クオリティの高いライブ配信で、国内レースの熱気を全国に届けて話題になりました。リーグの分裂状態は残念でしたが、新たな形を提示した意義は大きいでしょう。

photo_YONEYAMA Ikki

最初のシーズンを無事に終え、来季も継続開催できそうな見通しというのも、参加料収入に頼らない興行型シリーズの収益性に一定の目処が付いたということで、明るいニュースです。分裂した国内リーグ全体の行方も含めて、来年はまた新しいフェーズに進んでいくのではないでしょうか。来年春には新型コロナ禍も落ち着いて、現地で観客ともども盛り上がる光景が見られたらいいなと願っています。

米山一輝(よねやま・いっき)

大阪府出身、兵庫県伊丹市在住。オリンピアンの知人はけっこう多い元ロード選手で、国内自転車Webメディアに関わりながら明日を模索するフリーライター。


トリになってしまい恐縮ですが、私・須貝がBRI-CHANの、そして個人的に思う「2021年の自転車」を振り返ります。

いろいろな意味で自転車が注目された2021年

BRI-CHANの2021年はどんな感じだったかというと、やはりコロナ禍ということで、当初やりたいと思っていたことの半分くらいしかできていない気がしています。それでも、なんとか「自転車の楽しみ方」「自転車との付き合い方」について、ブリヂストンサイクルのファンサイトという枠に収まらない提案はできたかなとは思いますが。

例えば、下記の記事では「おうち時間」や「テレワーク」を意識して、2021年ならではの楽しみ方を考えてみました。

また、自転車への注目度が高まっているときだからこそ「リアル店舗の重要性」についてもお伝えしています。

こういった記事が、少しでも誰かのお役に立てているようであれば、うれしいです。

BRI-CHANの記事にならなかったところで言えば、やはり2021年は1年遅れでのオリンピック・パラリンピック開催があり、競技としての自転車も注目されました。オリンピックのレースをBRIDGESTONEロゴの自転車が走り、トラック競技ではメダル獲得にも貢献しました。新たに自転車競技への興味を抱いた人、そして興味が復活した人も少なくないでしょう。

photo_SUGAI Gen

一方で街に目を向ければ、密を避ける移動手段として、そして小回りが効く移動手段として、自転車の重要性はますます高まっていると言えます。通勤や通学、買い物とといった普段使いだけでなく、フードデリバリーなどでも自転車が活躍しました。

もちろん、街に自転車が増えれば利用する人のモラルの問題を中心にハレーションも起き、それらを解決しなければならないのも事実ですが、ポジティブな効用も大きいものです。

2021年ではなく2018年の記事ですが、はたらく自転車を紹介したことがあります。

このときの記事の終わりのほうに書いたことは、3年経った今でも、よいことも悪いことも変わっておらず、もっと良くしていくために前進していかなければなりません。

というわけで2022年は、2021年よりもさらに自転車をとりまく環境がよくなることを願うとともに、微力ながらできることを頑張っていこうと思っています!

須貝弦(すがい・げん)

リンク: CyclingEX – クロスバイクやロードバイクでサイクリング!自転車のある毎日はたのしい!


BRI-CHANは2016年1月にスタートしていますので、2022年1月で6周年を迎えることになります。従来の手法にとらわれることなく、自転車のよさを今まで以上に伝えていきたいと思います。2021年もご愛読ありがとうございました。そして2022年もよろしくお願いいたします。

まとめ_SUGAI Gen(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社