春の訪れを感じさせる陽気の中、ANCHOR(アンカー)のロードバイクを南へと走らせました。目指すはサイクリングの目的として定番中の定番である、江の島です。今回は川沿いを下って江の島まで行き、おいしいものを食べてから「輪行」で帰りたいと思います。
東京都町田市に源流をもち、神奈川県大和市や藤沢市などを通って片瀬海岸へと注ぐ境川。中流〜河口までの大部分でサイクリングロードが整備されており、ビギナーでもそこそこの距離と大きな達成感が得られる、サイクリングの定番コースです。
今回は、小田急江ノ島線・桜ヶ丘駅近くの「ドゥロワー ザ・バイクストア」をスタート地点としました。大和市より南の境川周辺は、団地や住宅街が続いたかと思えば、一面に田畑が広がったりと、思いのほか変化に富んでいます。単に江の島を目指すだけなら国道467号を走るのが近道ですが、のんびりとサイクリングを楽しむなら、やはり境川サイクリングロードがおすすめです。
のどかな区間をサイクリングしているときに感じるのが、ドライバーの皆さんが歩行者や自転車にやさしいこと。サイクリングロードが一般道と交わるポイントで、ゆずってくれるドライバーがとても多いのです。ゆずりあいは、お互いをやさしい気持ちにする効果があると思います。
境川をサイクリングするときにぜひ寄りたいのが、藤沢市西俣野にある「飯田牧場」。過去の記事でも紹介したことがあるのですが、数頭の飼育されている小さな牧場で、自家製のジェラートが有名。サイクルラックも用意されています。
飯田牧場のFacebookページ
https://www.facebook.com/FanTianMuChang
ジェラートを食べ終わったら、ふたたび境川沿いに戻って南下します。国道1号と交差するまではのどかな風景が続きますが、ウォーキングを楽しんでいる人や、日常の移動としてサイクリングロードを使っている人も少なくないので、節度をもった走行を心がけます。
ちなみに今回使ったロードバイク「ANCHOR RL3」はアルミフレームのエントリーグレードで、ドロップハンドルの水平部分には補助ブレーキレバーが付いています。そのおかげでリラックスした姿勢が保てるので、のんびりとしたサイクリングにも向いていると言えるでしょう。しかも、ロードバイクらしい走りの軽さと乗り心地のよさを兼ね備えた、ビギナーにもやさしいロードバイクです。
国道1号との交差を通り過ぎると、藤沢市の中心部。まずは1325年に開山したという清浄光寺、通称「遊行寺(ゆぎょうじ)」が出迎えます。
リンク: 時宗総本山 遊行寺
そして、近くには「江の島道(えのしまみち)」の道標が立つなど、喧騒の中にも歴史を感じさせるスポットとなっています。
しばらく一般道を走り、藤沢駅を過ぎてしばらくしたところで、再び川沿いに戻ってみると——。
川の流れが、海の近くであることを感じさせます。
やがて江の島の灯台(江の島シーキャンドル)が見えてきたら、ゴールはもうすぐ!
鵠沼や片瀬の街並みを眺めつつ、進んで行けば——。
江の島が、目の前に!
個人的には、何度も境川沿いを走って江の島を訪れています。そして、何度訪れても江の島が見える瞬間は「やった!」と思います。
さて、江の島に来たらしばし海を眺めて帰ってしまうことが多い私ですが、今回は何年かぶりかで行ってみたいお店がありました。片瀬海岸から江の島大橋を渡って江の島に上陸し、聖天島公園の裏にある磯料理のお店です。
おまかせ刺身丼、1,650円也。刺身はもちろんですが、ふわふわの釜揚げしらすが最高!
リンク: きむら – 片瀬江ノ島/魚介料理・海鮮料理 | 食べログ
こちらのお店は煮魚なども人気なのですが、注文を受けてから1品ずつ調理するので、どうしても時間がかかります。つまり時間に余裕をもっておく必要があるのですが、今日は「輪行(りんこう)」なので、その点は心配無用なのでした。
ゆったりと食事を楽しんだ後、陽が傾き始めた海岸に出てみれば、先ほどより人が増えている様子。どうやら、授業が終わった近くの高校生などが遊びに来ているようでした。時期的に、卒業式が済んでいる人も多かったのかもしれません。
風も冷たくなってきたので、帰ることにしました。冒頭に書いたように、今回は輪行で帰ります。輪行とは、自転車を解体して専用の袋(輪行袋)に収納し、公共交通機関(主に鉄道)で移動すること。
江の島のすぐ近くに、竜宮城のようなデザインの小田急・片瀬江ノ島駅があります。小田急江ノ島線の終着駅です。
こちら、今回のサイクリングの相棒である、ANCHOR RL3。
前後輪を外して、エンド金具と呼ばれるものを取り付け、ホイールをフレームにくくりつけて、輪行袋に収納します。
こんなふうにコンパクトになって、電車に載せることができました。
輪行の方法については、下記の過去記事も参考にしてください。クロスバイクでもロードバイクでも、基本は同じです。
小田急線の各駅停車に揺られること、25分。今回は最後にもうちょっと自走したかったので、桜ヶ丘駅のふたつ手前にある長後駅で下車してRL3を組み立てました。長後駅から20分ほど走って、ドゥロワー・ザ・バイクストアに帰着。全体の走行距離は33kmほどですが、満足度の高いサイクリングとなりました。
実は2022年3月12日(土)のダイヤ改正で、小田急江ノ島線・片瀬江ノ島駅発の列車は原則として藤沢駅止まりとなり、都内方面に行くには藤沢駅で別の列車に乗り換える必要が生じるのは残念ですが、江の島の目の前に駅があることで「輪行」という選択肢ができるのはありがたいことです。
●今回使用した自転車:ANCHOR RL3 DROP CRALISモデル(税込98,000円)
今回利用したANCHORのRL3ですが、乗り味がやさしくて扱いやすく、ビギナーが初めてのロードバイクとして購入し、少しずつサイクリングの距離を伸ばしていくにはちょうどよい自転車だと感じました。近年はディスクブレーキが人気でエントリーグレードまで波及していますが、RL3はリムブレーキを採用。ディスクブレーキのロードバイクより軽量ですし、輪行もしやすいというのは、リムブレーキモデルならではです。
リンク: RL3 DROP | ALL LINE UP | アンカー | ブリヂストンサイクル株式会社
text&photo_SUGAI Gen(CyclingEX)
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社