自転車の空気圧を適正に保ってノー・パンクを目指そう!

自転車にまつわるトラブルの代表的なものといえば、やっぱりパンクですよね。パンクしてしまう理由は様々ではありますが、実は大元をたどれば「タイヤの空気が低下している」ことが原因で、なんと約70パーセントを占めているのだとか(ブリヂストンサイクルの販売店調査による)。

つまり、タイヤの空気をちゃんと入れておけば、パンクに遭うリスクは大幅に低減できるというわけなのです。

空気圧が低下することによるデメリットは、他にもいくつかあります。

代表的なところでは、タイヤが変形した状態で乗ることになるのでタイヤそのものの寿命が縮まりますし、エネルギーロスが生じて自転車の走行感が重くなったと感じたり、電動アシスト自転車であれば走行距離にも悪い影響をおよぼします。

そのあたりのことは、ブリヂストンサイクルのWebサイトにもまとめられているので、ぜひ読んでみてください。

自転車で走っている時の唯一地面との接地面で、 自転車のタイヤは毎日がんばっています。定期的に 自転車のタイヤのチェックをすることで走りも軽くなり、 ひび割れやパンクなど走行中のトラブルを減らすことができます。

情報源: 安全・快適に乗るために自転車のタイヤをチェックしてみよう!|ブリヂストンサイクル株式会社

自転車のタイヤに空気を入れても、時間の経過によってゆっくりと抜けていきます。したがって、ある程度の頻度で空気を入れる必要があります。

ロードバイクなどのスポーツ自転車であれば、それこそ乗るたびに空気圧をチェックするものですが、普段使いのクロスバイクやシティサイクルの場合、1ヶ月に1回は必ず空気を入れるようにしてください。

では、空気を入れる量はどうすればよいでしょうか。実は、自転車のタイヤ側面には適正な空気圧の範囲が書かれています(最大空気圧のみの場合もあり)。

例えば、こちらのタイヤの場合は「65PSI(450kPa)」と書かれています。これは最大空気圧を意味しています。

こちらも最大空気圧のみ書かれていますが、「70PSI(500kPa)」との表記です。

そしてこちらのタイヤは「350-590kPa(50-85psi / 3.5-5.9bar)」と、最小〜最大で書かれています。

最大空気圧のみ書かれている場合はそれ以下で、範囲で指定されている場合はその範囲内で空気を入れましょう。

さて、空気を入れる際の注意点としてまず挙げたいのが「最大まで入れればよいというものでもない」ということです。空気圧が高すぎても、乗り心地が悪くなります。また、タイヤ自体はその空気圧を許容しても、実はリムが耐えられない——ということもあります。

※激安で売られている自転車だと、リムテープが粗悪で高圧に耐えられないというケースもあります。

自転車用の空気入れ(携帯用ではなく、大きな「フロアポンプ」)にはメーターがついているものも多いので、もしお使いの自転車のタイヤバルブが「仏式」や「米式」であれば、活用してください。

「仏式」や「米式」であれば

——っと、なんだか難しい話になりましたね。ここからが、空気を入れる際のふたつ目の注意点です。

左写真の「仏式(フレンチ)」は、クロスバイクやロードバイクでよく使われている、バルブの形状です。また、写真は割愛しますが「米式」というものが使われているスポーツ自転車もあります。一方右の写真は、シティサイクルで多い「英式」バルブです。

こんなふうに口金付きの空気入れを使っていれば、そのバルブは英式でしょう。

実はこの英式バルブはその構造上、空気入れのメーターやエアゲージ(空気圧計)で正確なタイヤ空気圧を知ることができません。メーターの目盛は動きますが、それはバルブを通過している空気の圧力でしかありません。

では、英式バルブの場合、どうやって適正な空気圧を知るのか?

古典的ですが、手や指で押します。

ぜひ一度、自転車店で空気を入れてもらってください。

そして、その直後にタイヤを指や手で押してみて、どれくらいの力で、どれくらい凹むのか、感触を覚えてください。覚えた感触を頼りに、毎月1回は、必ず空気を入れるようにしましょう。

それだけでも、タイヤが長持ちし、パンクのリスクが軽減します!

リンク: 安全・快適に乗るために自転車のタイヤをチェックしてみよう!|ブリヂストンサイクル株式会社

関連記事:

text&photo_SUGAI Gen(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社