以前、多摩丘陵の鎌倉古道を電動アシストクロスバイクの「TB1e」で巡る記事を載せましたが、今回は(電動アシストではない)クロスバイク「XB1」にまたがり、横浜市瀬谷区〜泉区にかけての鎌倉街道の古道を巡ってみました。
ルート作成にあたっては、前回同様にこちらの書籍を参考にしました。
今回のスタート地点は、小田急江ノ島線および相鉄本線の大和駅。
ここから、鎌倉古道を巡りつつ片道10kmほどで行けそうなところとして、横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅を目指すことにしました。
地神塔に歴史を感じる
鎌倉古道は住宅街の中を通っていることが多く、車のすれ違いが困難なほど細い道が続きます。自転車で通行するにも、大通りの車道通行とはまた違った緊張感があります。そんな道を、ゆっくりと進んでいきます。微妙に曲がりくねりつつ南へ南へと伸びるその道に、なんとなく「らしさ」を感じるのも事実。
やがて、こんなものが見えてきました。
三叉路の真ん中に、草が生い茂っています。
草の中に、地神塔がありました。この道の、歴史を感じる瞬間です。この先にももうひとつ、三叉路の真ん中に地神塔がありました。
趣のある寺社仏閣が続く
そして、短い距離の中にも趣のある寺社仏閣が続くのも、このエリアの特徴だと言えるでしょう。事前に参考書籍を見ながらGoogleマップに保存しておいたので、細かく見て回っていきます。こういうときは、自転車の「徒歩以上クルマ未満」という特性が存分に活きます。
ちなみにこのエリアには「サバ」と読む神社が複数あり、漢字は「左馬」のほかに「鯖」「佐婆」「佐波」などいくつかありますが、その由来には諸説あるようです。
情報源: 「さば神社」がやたら横浜にあるのはなぜなのか? 知られざる理由を徹底調査! 前編 – [はまれぽ.com] 横浜 川崎 湘南 神奈川県の地域情報サイト
西福寺にものぼりがありましたが、瀬谷には「八福神」なるものがあるのですね。機会があれば、あらためて紹介したいと思います。
相沢川という小さな川に沿って未舗装路を進んだり、ちょっと急な坂を進んだり、意外と景色の変化はあります。
東海道新幹線の線路をくぐり、坂を登った先にある本興寺の仁王門が、とても印象に残りました。
いちょう団地で異国ムード
本興寺の近く、境川沿いには「いちょう団地」が広がります。
この団地は、さまざまな国の人が住むことで知られています。
飲食店が入るビルの一角にある「バインミーヴィエ」は、ベトナム料理のお店。お店の名前にあるとおり、サンドイッチの「バインミー」で知られますが、それ以外にも麺類などを食べることができます。
風が強く肌寒かったこともあり、ブンボーフエ(具に牛肉がのったライスヌードル)で温まりました。
リンク: BÁNH MÌ VIỆT – 泉区のベトナム料理店
境川流域ののどかな風景を進む
今回のルートは、基本的には境川から数百メートル東側を、つかず離れずといった感じで進んでいきます。
境川の東側は横浜市の瀬谷区や泉区で、とくに泉区に入ってからはのどかな風景が続き、県外の人からするると「横浜」というイメージからは程遠く感じるかもしれません。
でも、こんなのどかさも、もうひとつの「横浜らしさ」ではないかと思います。
ただ、のどかとは言いつつも「湘南台」や「いずみ中央」といった住宅密集地もすぐ近く。今回のルートの終盤は片側1車線で狭い上に歩道もなく、それでいて交通量が多い道で、歩行者や自転車にとって優しいとは言い難いものでした。
そんなわけで予定を変更し鎌倉古道から1本離れた裏道を進むと、今回ノーマークだった「左馬神社」を発見。
静かな林の中の左馬神社に佇み木々を見上げると、さまざまな野鳥の鳴き声が聞こえてきました。
そんなこんなで、予定の片道10kmを少し超えて12km弱走ったところで、横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅に到着しました。
駅周辺は「これから開発される新興住宅地」といった雰囲気ですが、大型商業施設の建設も始まっていて、近いうちにその風景は一変することでしょう。
今回や以前に紹介したのは、いくつかある鎌倉古道のうち上州(高崎)から府中や町田を通って鎌倉に至る道で、上ノ道や上道と呼ばれています。各地によい雰囲気の道があるので、書籍などを参考に、徒歩や自転車でめぐってみるのもよいのではないでしょうか。
●今回使用した自転車「XB1」
価格:72,000円(税込) ※3年間盗難補償付き
リンク: エックスビーワン | スポーツ向け自転車 | 自転車 | ブリヂストンサイクル株式会社
機材協力:ブリヂストンサイクル
text&photo_SUGAI Gen(CyclingEX)
協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社