自転車で片道10km:横浜西部の鎌倉古道をXB1で巡るポタリング

以前、多摩丘陵の鎌倉古道を電動アシストクロスバイクの「TB1e」で巡る記事を載せましたが、今回は(電動アシストではない)クロスバイク「XB1」にまたがり、横浜市瀬谷区〜泉区にかけての鎌倉街道の古道を巡ってみました。

ルート作成にあたっては、前回同様にこちらの書籍を参考にしました。

『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』 街道歩き委員会 内田晃(著)

リンク: 出版物のご案内 | 三省堂書店

今回のスタート地点は、小田急江ノ島線および相鉄本線の大和駅。

この日は何やらイベントで賑わっていた、大和駅前

ここから、鎌倉古道を巡りつつ片道10kmほどで行けそうなところとして、横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅を目指すことにしました。

地神塔に歴史を感じる

鎌倉古道は住宅街の中を通っていることが多く、車のすれ違いが困難なほど細い道が続きます。自転車で通行するにも、大通りの車道通行とはまた違った緊張感があります。そんな道を、ゆっくりと進んでいきます。微妙に曲がりくねりつつ南へ南へと伸びるその道に、なんとなく「らしさ」を感じるのも事実。

やがて、こんなものが見えてきました。

三叉路の真ん中に、草が生い茂っています。

草の中に、地神塔がありました。この道の、歴史を感じる瞬間です。この先にももうひとつ、三叉路の真ん中に地神塔がありました。

趣のある寺社仏閣が続く

そして、短い距離の中にも趣のある寺社仏閣が続くのも、このエリアの特徴だと言えるでしょう。事前に参考書籍を見ながらGoogleマップに保存しておいたので、細かく見て回っていきます。こういうときは、自転車の「徒歩以上クルマ未満」という特性が存分に活きます。

ちなみにこのエリアには「サバ」と読む神社が複数あり、漢字は「左馬」のほかに「鯖」「佐婆」「佐波」などいくつかありますが、その由来には諸説あるようです。

情報源: 「さば神社」がやたら横浜にあるのはなぜなのか? 知られざる理由を徹底調査! 前編 – [はまれぽ.com] 横浜 川崎 湘南 神奈川県の地域情報サイト

西福寺にものぼりがありましたが、瀬谷には「八福神」なるものがあるのですね。機会があれば、あらためて紹介したいと思います。

相沢川という小さな川に沿って未舗装路を進んだり、ちょっと急な坂を進んだり、意外と景色の変化はあります。

東海道新幹線の線路をくぐり、坂を登った先にある本興寺の仁王門が、とても印象に残りました。

いちょう団地で異国ムード

本興寺の近く、境川沿いには「いちょう団地」が広がります。

この団地は、さまざまな国の人が住むことで知られています。

飲食店が入るビルの一角にある「バインミーヴィエ」は、ベトナム料理のお店。お店の名前にあるとおり、サンドイッチの「バインミー」で知られますが、それ以外にも麺類などを食べることができます。

風が強く肌寒かったこともあり、ブンボーフエ(具に牛肉がのったライスヌードル)で温まりました。

リンク: BÁNH MÌ VIỆT – 泉区のベトナム料理店

境川流域ののどかな風景を進む

今回のルートは、基本的には境川から数百メートル東側を、つかず離れずといった感じで進んでいきます。

飯田神社

境川の東側は横浜市の瀬谷区や泉区で、とくに泉区に入ってからはのどかな風景が続き、県外の人からするると「横浜」というイメージからは程遠く感じるかもしれません。

無量寺

でも、こんなのどかさも、もうひとつの「横浜らしさ」ではないかと思います。

ただ、のどかとは言いつつも「湘南台」や「いずみ中央」といった住宅密集地もすぐ近く。今回のルートの終盤は片側1車線で狭い上に歩道もなく、それでいて交通量が多い道で、歩行者や自転車にとって優しいとは言い難いものでした。

そんなわけで予定を変更し鎌倉古道から1本離れた裏道を進むと、今回ノーマークだった「左馬神社」を発見。

静かな林の中の左馬神社に佇み木々を見上げると、さまざまな野鳥の鳴き声が聞こえてきました。

そんなこんなで、予定の片道10kmを少し超えて12km弱走ったところで、横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅に到着しました。

駅周辺は「これから開発される新興住宅地」といった雰囲気ですが、大型商業施設の建設も始まっていて、近いうちにその風景は一変することでしょう。

今回や以前に紹介したのは、いくつかある鎌倉古道のうち上州(高崎)から府中や町田を通って鎌倉に至る道で、上ノ道や上道と呼ばれています。各地によい雰囲気の道があるので、書籍などを参考に、徒歩や自転車でめぐってみるのもよいのではないでしょうか。

●今回使用した自転車「XB1」
価格:72,000円(税込) ※3年間盗難補償付き
リンク: エックスビーワン | スポーツ向け自転車 | 自転車 | ブリヂストンサイクル株式会社
機材協力:ブリヂストンサイクル

text&photo_SUGAI Gen(CyclingEX

協力・協賛:ブリヂストンサイクル株式会社